議会概要
2023年(令和5年)6月定例会は、6月6日から同月23日までの18日間の会期で開催されました。
定例会開会日に知事から、補正予算議案2件、条例議案12件、契約議案15件、その他の議案9件、計38議案が提案されました。生活困窮者対策給付金に関する補正予算案1件は開会日当日に審議し、可決されました。
提案された主な条例案は、災害派遣手当の支給に関する条例の一部を改正する条例、福岡県屋外広告物条例の一部を改正する条例、福岡県都市公園条例の一部を改正する条例などです。
代表質問、一般質問、各常任委員会での質疑を経て、いずれも閉会日の6月23日に本会議で議決されました。
代表質問
民主県政クラブ県議団の代表質問は、佐々木徹議員(福岡市東区選出)が行いました。
県政推進の基本姿勢として、物価高対策、ジェンダー平等、カスタマーハラスメント対策の3点、福岡空港の利便性向上、生成AI、新型コロナウイルス感染症対策、外国人労働者の雇用問題、豪雨対策、教育問題、世界水泳福岡大会の計10項目について、知事、教育長に質問を行いました。
代表質問の内容
1 県政推進の基本姿勢について
- ① 物価高対策について
- ② スポーツにおけるジェンダー平等への取組について
- ③ カスタマーハラスメント対策の強化について
2 福岡空港の利便性の向上について
3 生成AIの取扱いについて
4 新型コロナウイルス感染症対策について
5 人口減少社会に伴う外国人労働者の雇用問題について
6 豪雨に対する災害軽減への取組について
7 教育問題について
8 世界水泳福岡大会について
代表質問の概要
知事から、物価高騰対策として所得の壁の見直しを国に働きかける、中小企業の価格転嫁と賃上げ実現に取り組むと答弁を得ました。スポーツにおけるジェンダー平等実現へ県内スポーツ団体の女性理事の増を図り、アスリート盗撮対策を行うとされました。行政への行き過ぎたクレーム(「カスハラ」)に対し、知事は体制の整備と企業セミナーを開催する、教育長は学校教育を通じて人権を尊重する意識等の育成に努めると発言されました。
福岡空港を運営する福岡国際空港⑭の大株主である県は、新たな路線展開、空港の利便性向上に取り組んでいくとされました。生成AIの利用にあたっては課題を踏まえ有効かつ安全な利活用を検討する、また新たな感染症が今後発生した場合、新型コロナウイルス感染症対策で得られた知見に基づき医療提供体制を整備すると表明されました。
外国人労働者の雇用のため「福岡県外国人材受入対策協議会」が実践的な役割を担えるように取り組む、豪雨対策の一つとして各家庭への貯留タンク設置の普及啓発を進め、また県の防災アプリ「ふくおか防災ナビ・まもるくん」の登録を県民に働きかけると答弁されました。世界水泳福岡大会は県民に夢や希望を与えるもので、県として大規模スポーツ大会の誘致に努めるとの発言を得ました。
毎年300人前後となっている小中学校の教員の早期退職防止として、先輩教員の支援、休職教員への復職支援、更に日常的な健康管理やメンタルヘルス対策を行うと教育長が発言されました。
一般質問登壇者
坪田 晋 議員(福岡市博多区)
- 一、高次脳機能障がいとその支援について
- 一、公共交通機関のバリアフリー化の推進について
田中雅臣 議員(北九州市小倉南区)
- 一、プレーパークについて
室屋美香 議員(春日市)
- 一、福岡県のこども施策の推進体制について
- 一、中学校給食の地域格差について
嘉村 薫 議員(糸島市)
- 一、こどもの居場所づくりについて
- 一、地域公共交通の維持・確保について
豊福るみ子 議員(遠賀郡)
- 一、地域で支え合う認知症高齢者支援のさらなる推進について
大田京子 議員(福岡市南区)
- 一、グリーフケアとりわけ「ペリネイタル・ロス」への支援について
渡辺美穂 議員(太宰府市)
- 一、投票率の向上について
後藤香織 議員(福岡市早良区)
- 一、地震対策の強化について
- 一、子育て世代の政治参画への障壁の解消について
民主県政県議団 代表質問 登壇者 佐々木 徹
民主県政クラブ県議団の佐々木徹です。会派を代表して質問をしてまいります。
質問に入る前に、今月はじめ、台風2号と梅雨前線の影響によって記録的な豪雨となり、河川の氾濫(はんらん)や床上浸水などが発生して、死者5名、行方不明者2名など、あわせて19の都(と)府県(ふけん)で大きな被害が出ました。亡くなられた方に衷心(ちゅうしん)よりお悔やみを申し上げますとともに、被災した皆様に心からお見舞い申し上げます。
本県もこれから本格的な雨の季節です。県民の皆様が災害に会わないこと、災害の危険があるときは身を守ることを最優先していただくよう強くお願い致します。また、県執行部、県警察におかれましては、県民の人命を守ることを第一に取り組んでいただく事を強く要望しておきます。
それでは、会派を代表して質問に入らせていただきます。
最初に物価高騰対策について質問します。
4月9日投開票となった県議会議員選挙に関するNHKの県民調査によると、「今後、県に最も力を入れてほしい政策は何か」に対し、「物価高騰の負担軽減」が32.6%、「賃金の引き上げ」が28.1%と、他の項目に約20ポイント以上の差をつけています。これは、所得が上がらないなかで物価高に県民が苦しんでいる証拠であります。
総務省が発表した3月の消費者物価指数によると、生鮮食品を除く2022年度の総合指数は103.0で、前年度から3%上昇。電気料金や食料品の価格高騰などで、上昇率は1981年度の4%に次ぐ41年ぶりの水準となりました。
県はすでに、学校給食費の増加分への支援、資材高騰の影響を受ける農林漁業者に出荷経費の一部補助などを行っていますが、より県民の生活に直接届き、消費を促す好循環を生む対策が必要です。
そこで1点目に、これまでに県が実施した物価高騰対策の成果について、本県経済にどのような影響を及ぼしたと考えているのか、知事の認識をお聞きします。
物価高騰対策については、賃上げも不可欠です。今春闘においては賃上げが大きな争点となり、連合福岡が集計した、福岡県内の5月10日時点での平均賃上げ率は3.95%と、比較が可能な2015年以降で最も高い賃上げ率となっています。しかしながら、厚生労働省が今月6日に公表した統計によると、実質賃金は前年比3%低下で13か月連続の減少と、賃上げが物価上昇に追い付かない状態です。また、中小企業など、そもそも賃上げが容易でない事業所も数多くあると聞き及んでいます。
知事はかねてより、本県の最低賃金1,000円を目指す姿勢を明らかにされ、この点については会派として評価します。また、最低賃金のランク付けに関し、福岡県は4段階のランク分けのCランクから、3段階のうちのBランクへと変更になりました。この変更も、これまで地域の賃金格差の改善を訴えてきたわが会派として、服部知事の国への直接の働きかけなどが功を奏したものと一定評価しております。
しかし今後、最低賃金が上昇したとしても、税金や保険にかかわる、いわゆる「所得の壁」がそのままであれば、扶養内で働く方々は就業時間を自主的に抑え込み、結局意味をなさなくなってしまうことが考えられます。
そこで2点目に、知事は、扶養内労働者のいわゆる「所得の壁」についてどのような認識をお持ちでしょうか。そして、その「所得の壁」の緩和に向けて今後一層、国への働きかけを行うべきではないでしょうか、知事の考えをお示しください。
さて知事はことし2月、中小企業や小規模事業者が賃上げを実現するためにも稼げる力を高めることが重要として、本来民と民の契約の結果である価格転嫁について、知事が音頭を取り、県と連合福岡、国の地方部局、県内経済団体などとともに「価格転嫁の円滑化に関する連携協定」を結ばれました。この協定には、国が円滑な価格転嫁を促進するため、企業が取引先との共栄共存などを宣言する「パートナーシップ構築宣言」の促進もうたわれています。
そこで3点目に、この協定に基づいて、県がこれまでどのような取組みを行ってきたのか、具体的にお示しください。また、価格転嫁を円滑に進めつつ、物価上昇に負けない賃上げを実現していくため、今後どのような取組を行っていくのかお教えください。
価格転嫁と賃上げは一体として行うことが不可欠と、わが会派は考えます。知事には、最低賃金1,000円の早期実現を含め、持続的な賃上げに向け取組を強化していただくよう強く要望し、この項の質問を終わります。
次にスポーツにおけるジェンダー平等への取組についてお聞きします。
本県はスポーツ立県福岡を掲げ、スポーツ振興、アスリートの育成に力を入れてきました。今年7月には福岡市で世界水泳も開催され、世界からアスリートや観客が来福することから、スポーツ大会における本県の取組が注目されます。
東京オリンピック2020では、参加した選手約1万1千人のうち、およそ49%が女子選手と、半数を占めるまでに女性の参画が進みました。女性アスリート支援については、女性特有の身体的・生理的特徴や経済的な不安についての問題が指摘され、県も、専門医につなぐシステムの運用や遠征費用等を支援するなどの取組が進められています。今後は、女性視点のスポーツ活動推進も不可欠で、スポーツ団体の意思決定機関における女性進出が求められています。
スポーツ庁は2019年6月に策定した「スポーツ団体ガバナンスコード」で、スポーツ団体の女性理事の目標割合を40%と決定しましたが、本県の「第5次福岡県男女共同参画計画」はその目標値を設定していません。また、市町村や関係団体のスポーツ推進の指針となる「福岡県スポーツ推進計画」においては、女性アスリートの支援について記述がなく、県の本気度が低いのではないかと危惧します。そこで、伺います。
1点目に、県内のスポーツ競技団体の理事全体に占める女性の割合と、知事が会長を務める福岡県スポーツ協会における女性理事の割合をお示しください。その上で、それぞれの団体での取組についてどう促していくのか、教育長にお聞きします。
2点目に、「第5次福岡県男女共同参画計画」にて、スポーツ団体における女性理事の割合の目標値を設定していなかった理由は何か、その上で次期「福岡県男女共同参画計画」では本県の目標を示すべきだと考えますが、知事の考えをお聞きします。
3点目に、来年度改訂となる「福岡県スポーツ推進計画」においても、女性のスポーツ活動の推進について明記すべきではないかと考えますが、知事の見解を伺います。
次に、アスリート盗撮被害の防止について、お聞きします。
アスリート盗撮には、
・更衣室・トイレに隠しカメラを設置、
・競技中の胸や下半身などをことさらに撮影、
・透視機能がついた赤外線カメラで衣服の下を撮影、
などがあり、こうした撮影画像が、ツイッターなどに掲載されるネット被害も起きています。その被害の多くは女性・女児であり、我が会派はアスリートがのびのびと競技に集中できる環境づくりが急務と考えます。
今年3月、閣議決定された性犯罪に関する刑法改正案では、性的な部位やわいせつ行為の盗撮などを取り締まる「撮影罪」が新設されたものの、アスリート盗撮の一部は規制の対象外となりました。そのため、県の「性暴力根絶条例」および「迷惑行為防止条例」において対応せざるを得ないのが現状です。
議員提案条例の性暴力根絶条例については、今回の質問を機に、具体的な有用性の確保について検討委員会などで会派として問題提議をしてまいりたいと考えています。そこで、今回は、県の迷惑行為防止条例についてお聞きします。
4点目に、県の迷惑行為防止条例に照らして、アスリートへの盗撮行為はどういった処罰となるのか、知事にお聞きします。
その上で、県主催のスポーツ大会においてのアスリート盗撮被害防止対策について、禁止のプラカードを掲げるなど、抑止力につながる本格的な取組をしてはいかがでしょうか。対策の現状についてお示し頂くとともに、更なる強化が必要だと考えますが、今後の取組について、知事および教育長に伺います。
次にカスタマーハラスメント対策の強化についてお聞きします。
先月5月、東京都大田区で男子中学生が刺され、重症を負う事件が起きました。逮捕された男は、中学生の父親が働く家電量販店の客で、事件前にも複数回、自宅に押しかけるなど、トラブルを抱えていたとみられます。
他にも、客がコンビニ店で働く店員の自宅まで押しかけたり、バス等の公共交通の内部において運転手に暴言を吐くなど、生活者側の行き過ぎたクレームや著しい迷惑行為はカスタマーハラスメント、略して「カスハラ」と呼ばれ、問題視されています。
2020年の厚生労働省の企業調査によると、過去3年間にカスハラを経験したと回答した労働者の割合は15.0%で、増加傾向です。同年のUAゼンセンの調査によると、特にカスハラを受けやすいサービス業従事者では、半数以上の56.7%がカスハラを経験しています。
福岡県警察はカスハラの問題が警察官にも及んでいるとして、5月15日からカスハラ対応に取り組みはじめました。カスハラに該当する可能性がある場合、警告したり、対応を打ち切ったりするなどして、警察官らの業務や精神的負担の軽減を図り、緊急性の高い事案などへの対応につなげるとしており、全国初の組織的な取組が注目されています。
同様の問題は、県庁や教育現場などでも起きています。
そこで1点目に、知事及び教育長にカスハラにみられるような行き過ぎたクレームについての認識をお聞きします。
また、こうした問題から現場で働く職員を守る対策は不可欠だと考えますが、県職員、教職員への行き過ぎたクレームの現状とその対策の状況についてお示しください。そして、対応のマニュアル化など、組織的な対策が必要だと考えますが、今後どのように取り組んでいくのか、知事及び教育長の所見をお聞きします。
我が会派は、県警察や県、教育委員会等のカスハラ対策を各市町村や一般の事業者へ浸透させ、全県的にカスハラを撲滅し、安心して働くことができる環境を作っていくことが大切と考えます。
そこで2点目に、県では昨年度、カスタマーハラスメント対策導入オンラインセミナーを実施していますが、その実施実績と成果について、知事からお答えください。あわせて、今後の取組についてお聞かせください。
こうしたカスハラの増加の要因の1つには、過度の反論や権利の要求が許されると、一部の人が思っているからではないかと考えます。
そこでこの項の最後に、児童生徒に対し、カスハラの問題をふまえた道徳や人権などの教育を行っていくべきではないでしょうか。その現状と、今後の取り組みについて教育長からお答え願います。
次に福岡空港の利便性の向上について質問します。
知事は「世界の舞台で勝負できる福岡県」を政策集に掲げ、国際舞台での福岡県の存在感を高めようとされています。そこで、世界に開いた福岡県の重要な玄関口である福岡空港について質問して参ります。
福岡空港は滑走路の利用が原則22時までに制限されており、ことし2月には制限時間内に着陸できなかった航空機が羽田空港に引き返しました。しかし昨晩、福岡空港に向かっていた日本航空機が北九州空港に初めて代替着陸することができ、今後も緊急時には柔軟な対応を期待するところです。
さて、福岡空港の着陸時間制限は、夜間の騒音対策であると同時に、国土交通省が夜半から明け方までの時間帯に行っている滑走路増設工事の影響であると考えられます。
まずお聞きします。
1点目に、増設滑走路工事の進捗状況と、その供用開始は当初の計画通り2025年3月で変わらないのかお答えください。
2点目に、国内線旅客ターミナルへのアクセス強化と空港口交差点の渋滞緩和を目指す福岡高速3号線の延伸事業の進捗状況と供用の予定をお示しください。
福岡空港は、福岡国際空港株式会社、いわゆるFIAC(フィアック)が2019年4月から運営を行っています。コロナ禍の影響もありFIACは赤字経営が続いており、利用者の利便性を高め空港の魅力をたかめる必要があります。本県は、FIACに35億7千万円を出資し10%の株式を保有する大株主(おおかぶぬし)です。
小川前知事は、この巨額の予算計上の理由について、2018年12月定例会で述べています。それによると、株保有の「10%は、会社法上、株主総会で提案が否決されても繰り返し提案ができること、また解散請求といった権能を有する大事な数字」とし、またFIACからの要請もあって出資を決めたと発言しています。
つまり本県は、FIACの経営に関与する権利を有すると同時に、その経営に一定の責任を持つ立場にあると言えます。
そこで3点目に、福岡空港で今後どのような点に利用者の利便性を高めていく必要があると考えているのか、FIACの利用者利便性向上のため、大株主として何を求めていこうと考えておられるのでしょうか。知事の考えをお聞かせください。
4点目に、コロナ禍で大幅に運休となった就航路線の回復状況について、コロナ禍前と現在の国内線、国際線の運航路線、運航本数をお示しください。そして今後、本県として路線の復活と新規就航を目指す路線があれば、その理由も含めてお答えください。
コロナ禍による大幅な減便や空港利用者の減少に伴い、空港に勤務していた人員の多くがその職を離れたり、配置転換され、現在もコロナ前の状態には戻っていません。今後、休止路線の復活や、新規就航、加えて新たな滑走路の供用が始まれば、空港の混雑が深刻化することは火を見るより明らかです。
そこで5点目に、国内線、国際線の過去の最大の利用者数と最新の利用者数を、比較できるようにお示しいただくとともに、現在の国内線、国際線の保安検査場における所要時間についてお答えください。また、混雑緩和対策をはじめとする空港運営に必要な全ての人員の確保をどのように進められるのかお示しください。
次に生成AI(エーアイ)の取扱いについて質問します。
生成AIとは、インターネット上に存在する膨大なデータを検索、学習、抽出し、人間側の問いかけや希望に応じて文章や画像、動画、音楽などを自動生成する人工知能のことを指し、代表的なものにチャットGPTと呼ばれるサービスがあります。生成AIは、一見、理路整然とした文章や、芸術的に見える画像などを生成しますが、反面、内容が不正確であったり、著作権に抵触する可能性、入力された内容から情報漏洩につながるなどの問題点も指摘されています。わが会派内で、数人の会派議員のプロフィールについてチャットGPTに尋ねたところ、事実と異なる内容の経歴書が生成され、取扱いについて慎重を期す必要があると感じました。
この生成AIについて服部知事は、その利活用のルール作りや安全利用のための環境整備のため、外部有識者を加えた「生成AI検討プロジェクトチーム」を立ち上げ、5月29日に第1回会合が行われました。いっぽうで、鳥取県の平井知事は生成AIについて「地域にフィットした答えが出てくるわけではない。現場で集めてきた情報のほうに価値がある」として、重要な政策決定に関わる点については使用を当面禁止する方針を打ち出しています。
また生成AIについては、教育機関における取扱いも注目されています。課題作成などに活用すれば教職員の負担軽減につながる可能性がありますが、学生や生徒の使用については、生成AIで課題を解くことは学習の妨げになると、禁じている教育機関もあります。今回の県の検討チームでは、庁内や各自治体での生成AI利活用の方針作りを主な目的とし、教育現場での利活用の検討は対象外と伺っています。
そこで知事及び教育長に伺います。
1点目に、生成AIと、それが生成するものについて、知事及び教育長はどのような見解をお持ちか、その認識をお聞かせください。そして知事は、生成AI検討プロジェクトチームがいつまでにどのような形で利活用の方針を作成し、示していくのか、具体的にお答えください。
そして2点目に、県立の3大学や高校など、県所管の教育機関における生成AIの取り扱いに関して、今後どのように対応していくのか、知事及び教育長の考えをお聞かせください。
新型コロナウイルス感染症対策について伺います。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大を受け、我が会派が主張してきた保健所の重要性が明らかになりました。例えば、糸島市では保健所に多くの方々が感謝されたということを耳にしました。知事におかれては、感染症を含む地域の公衆衛生を支える重要な拠点として、今後とも県内保健所の充実に努めていただく事を要請しておきます。
さて、新型コロナウイルス感染症が5類感染症に移行され、対策の基本的考え方が変わりました。日本国内ではゴールデンウィーク明けの5月8日に感染対策が原則として個人の判断とされました。それまで行っていた感染者数の全数把握は、定点把握とされ、公表も一定期間の感染者数とされることになりました。
しかし、5月8日以降も多くの人はマスクをしています。これは、新型コロナウイルスへの感染に県民が警戒感をまだ有していることの現れと理解できます。県としては今後起こり得る新たな感染拡大への対応を備えておくべきと考え、以下、県民の命を守る知事に質問をしていきます。
1点目に、県は5月8日から対策本部を閉鎖しました。ここで一旦新型コロナウイルス感染症についての総括をしておく必要があります。医療現場ではスタッフが不足したほか、病床も不足して自宅や宿泊施設で療養を余儀なくされるなどの問題が生じました。そこで、これまでの医療提供体制について、知事はどう総括されるのかお聞かせください。
2点目に、再び新型コロナウイルス感染症が拡大期に入った場合や、新たな変異株の出現による感染などが発生した場合、今日までの知見の中からどのような医療体制を取られるのかお聞かせください。
また、新型コロナウイルス感染症ではなく、新たな感染症がパンデミックとなり、或いはパンデミッククラスの蔓延(まんえん)となった場合、これまでの経験をどのように活用できると考えておられるのかお尋ねします。
次に人口減少社会に伴う外国人労働者の雇用問題についてお聞きします。
厚生労働省の人口動態(どうたい)統計によると、日本の2022年の出生数は前年比5.1%減の79万9,728人で、1899年の統計開始以来、初めて80万人を下回りました。今後、少子化は更に進み、2050年に日本の総人口は1億人を下回ると予測され、今後の労働力人口不足が社会的問題となっています。
現在日本政府は、移民受け入れには消極的ながら、外国人労働者は受け入れる政策を進めています。
政府は2019年4月、人材確保が困難な産業分野等に即戦力となる外国人を受け入れるため、一定分野の専門知識と技能などがあれば日本で働くことが出来る新たな在留資格「特定技能1号・2号」を創設しました。
しかし「特定技能1号」は、1年ごとの在留更新で通算5年まで、また家族帯同を認めないなど、通常の就労ビザと比較して条件が厳しくなっています。そこで政府は業界団体などからの要請を受け、在留期間に上限のない「特定技能2号」について、2024年度を目標に、対象業種を現在の2分野から11分野へ拡大すべく、省令の改正などを進めています。このように外国人労働者の雇用政策が整備されるなか、本県の外国人受け入れについてまず伺います。
1点目に、本県内において、いわゆる就労ビザを取得し、在留する外国人労働者は何名いるのか、特定技能1号、2号の内訳をあわせてお答えください。また、その在留自治体について、どこに多いかなど特徴を踏まえ、お示しください。
2点目に、外国人労働者の受け入れ、確保についての知事の認識をお聞かせください。
その上で、労働力不足の解消、労働力確保に向け、外国人労働者を受け入れたい、という労働現場のニーズに応えるため、県として、企業側に対し、どのような外国人労働者確保策を講じるつもりか、お答えください。
技能実習生や留学生のアルバイト等の外国人労働者については、最低賃金以下の賃金で働かせたり、通勤手当や残業手当を支給しない、更には、賃金の遅滞や未払い、雇用条件に沿った働かせ方をしていないなど、労働法制を遵守していない事業者の実態も明らかになっています。
先日、我が会派は、福岡市博多区の吉塚市場リトルアジアマーケットにおける「在留外国人との共生、共修」の取組について視察しました。ここでは、労働人材の確保、定着を目的に個人事業主や法人などが、適正な外国人人材の採用や管理ができるよう「福岡リトルアジアコミュニティ協議体」を設立し、先に挙げたような悪質な事業者などを排除し、企業、監理団体、登録支援機関それぞれが信頼のおける関係性の構築をめざしています。また、個々の外国人の文化を尊重しながら、生活や就労の相談、日本語学習など様々なサポートを行っています。
今後、本県でもこれまで以上に外国人労働者が増えることが予想される中、人権問題の解決、多文化共生社会の実現に向け、在留外国人の労働条件の改善なくして、本県の労働力不足は解消されません。
そこでこの項の最後に、円滑で適正な外国人材の確保、全ての本県在留外国人の生活の質の向上のため、本県が中心となって、実践的なプラットフォームを整備してはいかがでしょうか。知事の見解をお聞きします。
次に豪雨に対する災害軽減への取組について伺います。
代表質問の冒頭でもお話しした通り、今月に入り、台風や梅雨前線の影響で東海や関東地方などで記録的豪雨となり、河川の氾濫、床上浸水などが発生して、甚大な被害が出ました。近年は豪雨災害が頻発化、激甚化しており、特に都市部などを中心に起きる内水氾濫は早急な対策が待ったなしとなっています。こうした内水氾濫を軽減するため、貯留施設、貯留タンク、雨水浸透施設といった施設があります。これらは一時的に雨水を貯留し、河川や側溝などの流量を緩和するもので、都市部で圧倒的面積を占めている戸建ての各家庭でも取り組むことが出来、内水氾濫の軽減に一定の効果があるとの研究が報告されています。
1点目に、貯留施設、貯留タンク、雨水浸透施設の効果について知事はどのような認識をお持ちか、お示しいただくとともに、県内でこのような施設の設置は進んでいるのか、具体的な数値を含めてお示しください。
2点目に、貯留施設は、県有施設にも計画的に設置していくべきと考えますが、その現状と、今後どう進めていくのかお教えください。
筑後川流域の治水のため現在久留米市で工事が進んでいる池町川地下調節地築造工事では、約2万4千トンの雨水を貯留することで、内水氾濫の軽減につなげる事業を実施しています。あわせて、都市部で圧倒的な面積を占める戸建て住宅のそれぞれに雨水を貯留する施設の普及が進めば、先程述べた通り内水氾濫の軽減に大きな効果を発揮するものと考えます。
たとえば、久留米市の4月現在の総世帯13万2千戸のうち、2割弱にあたる2万4千戸の戸建住宅がそれぞれ1トンの雨水を貯留する施設を設置できれば、池町川地下調節地と同量の雨水が貯留できます。本県では福岡市、久留米市などで、貯留タンクや雨水浸透施設の設置に補助金を設け、その普及を進めています。
そこで3点目に、市町村が助成する、各家庭への貯留タンク、雨水浸透施設の設置を一層推進していくためには、どうすべきと知事はお考えでしょうか。ご答弁ください。
次にソフト面での防災対策をお聞きします。
本県は2005年に防災メール・まもるくんと称した電子メールによる災害情報提供サービスを開始しましたが、登録者数は約14万人と全県民の3%弱にとどまっています。昨年12月23日からは、メールサービスに替わるスマートフォンアプリ「ふくおか防災ナビ・まもるくん」の配信を始めています。
昨年6月議会で、知事は「PR活動、登録促進キャンペーンを実施し、一人でも多くの県民に『ふくおか防災ナビ・まもるくん』を利用していただけるよう取り組む」と答弁されましたが、現在、私の身の回りでスマホアプリ「防災ナビ・まもるくん」をダウンロードしている人はおろか、その存在を知っている人もほとんどおらず、各市町村の防災メールやSNS情報を頼りにしている人も多いと聞きます。
豪雨災害の多発する時期を目前に控え、今後あらゆる手段を通じて、このアプリの周知と登録促進活動を行っていくべきですし、進んで選んでもらえるアプリになるよう、さらに内容の充実を図っていくべきではないでしょうか。以上をふまえ、知事に伺います。
1点目に、改めて、本県の「ふくおか防災ナビ・まもるくん」の配信目的をお示しいただくとともに、県内各自治体の発信する防災情報との連携をどのように行っているのか、今後どのように各市町村へ働きかけていくのかお聞かせください。
2点目に、サービス開始後半年での「防災ナビ・まもるくん」の登録者数をお示しいただくとともに、登録促進のためどのような活動を行ってきたのか、当該アプリの知名度を高めるため、あらゆる手段を通じて更なる周知促進を行い、多くの県民に登録されることが重要であると考えますが、今後の取り組みについてお答えください。
次に教育問題について教育長にお聞きします。
まず、県立高校における定員内不合格について伺います。先の2月定例会の我が会派の代表質問において、生徒の定員内不合格が多くみられることから、その廃止を求めたところ、教育長は「志願者の修学可能性を最大限見据え、極力定員内不合格を出さない方針が、各学校において一層徹底されるよう、しっかり指導してまいる」と答弁されました。
そこで1点目に、令和5年度入試の定員内不合格者の状況と昨年度との比較をお示しいただくとともに、具体的にどのような指導を行われたのか、また令和6年度入試においてどう取り組んでいくのかお答えください。
次に、教員の労働環境の改善についてお聞きします。
本県では、配置された教員の数が定数を満たさない、未配置の状況が続いています。
そこで2点目に、本年5月1日時点の、教員の未配置の状況について、定数欠講師及び産休・育休代替、病休代替なども含め、どのようになっているのか、小学校、中学校の各状況をお示しいただき、併せて、その未配置に対し、今後どのように取り組んでいくのか、教育長の考えをお聞きします。
文部科学省の2022年勤務実態調査によると、一週間当たりの教員の時間外労働時間は小学校で23時間49分、中学校で28時間24分で、1ヶ月換算でいわゆる過労死ラインを超えるような過酷な状況です。教員の労働環境は、未配置等の人材不足、長時間労働、それらが引き起こす病休、早期退職により、ますます人が足りないという負の連鎖に陥っており、この悪循環を断ち切る強い取り組みが求められています。
国では、給与体系の見直しなど教員の負担に応じた待遇改善を検討しているようですが、負担軽減や時間外の縮減には結びつきません。
教員の負担軽減のためには業務の見直しなどと併せて、未配置問題の大きな要因となっている早期退職者への取組みが必要だと考えます。
そこでこの項の最後に、本県の早期退職者の推移についてお示しください。その上で、県教委は、教員の離職を防ぐためにどのような取組を行っていくつもりか、教育長にお聞きします。
最後に今年行われる世界水泳福岡大会について質問します。
来る7月14日から30日まで22年ぶりにマリンメッセ福岡を主会場として第20回世界水泳選手権2023福岡大会が、そして8月2日から11日まで世界マスターズ水泳選手権が開催されます。
世界水泳選手権は200の国と地域から約2400人の選手、来場者は40万人から50万人、マスターズは100か国から約1万人の参加者を見込んでいる一大イベントです。この両大会の開催にあたって、県も運営費として15億円、県立総合プールの改修費として3億円支出しております。
そこでまず知事にお尋ねします。
大会組織委員会の構成をお示しいただき、県が支出する15億円の使途を含め、約一か月間行われるこの大会を、県はどのような形で支援していくのか具体的にご披歴ください。その上で、県では福岡市と連携して世界水泳を支援することで、県民にどのような希望を与え、どのようなメッセージを発信しようとお考えなのかお聞かせください。
今回は福岡市が主体となって運営されているため、ホームページなどを見る限り、観光案内など福岡市が中心となっており、少し残念な気もします。大きな大会を誘致すると多くの選手が来福し、目の前で世界水準の競技を見ることが子どもたちを含め県民に与える影響は非常に大きく、また観光振興など経済的効果も期待できます。
そこで2点目に、知事は県が世界大会を誘致する価値と意義についてどのようにお考えなのかお聞かせください。
問 県が実施した物価高騰対策が本県経済に及ぼした影響について
○ 県では、国の施策と併せて、エネルギー価格や物価高騰の影響を受ける事業者等が事業活動を継続できるよう、
- ・プレミアム付き地域商品券の発行支援
- ・地域公共交通の燃料費の上昇分への支援
- ・県民生活に密着したサービスを行う医療機関や介護サービス事業者等に対する光熱費等の支援
- ・畜産農家に対する飼料代の支援
などを行ってきた。
○ 内閣府の景気ウォッチャー調査では、九州の事業者からプレミアム付き商品券の利用により景気が上向いているとの意見が寄せられている。また、交通事業者や医療機関、農業者などからは、価格転嫁が難しい中、事業を継続する上で助かったといった声を聞いており、物価高騰等による県民生活や経済活動への影響を緩和することができたと考えている。
○ 県経済については、物価高騰対策を講じる前の昨年5月には「持ち直しの動きが続いているものの、一部に弱さがみられる」状況だったが、その後、景気は腰折れすることなく上向いており、今年の5月の状況としては「緩やかに持ち直している」と判断しているところである。
問 扶養内労働者のいわゆる「所得の壁」について
○ 扶養内労働者の税制や社会保障制度上の優遇措置は、子育てや介護などの 理由で短時間勤務を強いられている方々にとってはメリットがある一方、「所得の壁」により、就業時間や日数を調整する「就業調整」が、扶養内で働く方々の活躍を妨げ、企業における労働力不足の要因ともなっていると認識している。
○ 先日公表された国の骨太方針の原案では、この「所得の壁」について、「当面の対応として被用者が新たに106万円の壁を超えても手取りの逆転を生じさせない取組の支援などを本年中に決定した上で実行し、さらに、制度の見直しに取り組む」とされた。
○ 県では、「所得の壁」の緩和に向け、昨年度、全国知事会を通じて国に対し、「就業者の多様な属性に配慮しつつ、働く女性の意欲を促進し働き方やライフスタイルの選択を阻害しない制度となるよう、税制や社会保障制度等」の見直しを続けることについて、提言を行ったところである。
今年度も引き続き、全国知事会を通じて働きかけてまいる。
問 中小企業の価格転嫁の円滑化と物価上昇に負けない賃上げに向けた取組について
○ 県では、今年2月の協定締結後、官民労が連携・協力し、適切な価格転嫁の機運醸成により、サプライチェーン全体の共存共栄を図る本協定の狙いやパートナーシップ構築宣言の意義について、事業者の皆様の理解を深めるため、ホームページや新聞広告等を通じ、広く周知を図ってまいった。
○ また、先月は、福岡市内で、協定を締結した13団体に、新たに建設・土木、金融関係など10団体を加え、官民労23団体の共催による「取引適正化推進フォーラム福岡大会」を開催した。フォーラムでは、「パートナーシップ構築宣言企業の拡大」、「適正価格による取引の徹底」等を重点的に推進することについて、各団体のトップが共同宣言を行い、その内容を広く発信したところである。さらに、パートナーシップ構築宣言企業の登録を促進するため、今年4月から、県の中小企業向け補助金について、加点措置を行っているところである。
こうした取組により、本県の宣言企業数は、2月の協定締結前の662社から6月9日現在、848社まで増加した。
○ 今後は、県内企業に対し、価格転嫁や賃上げの実施状況等を調査し、好事例などを周知するとともに、協定締結団体と連携し、新たな事業展開や経営改善、生産性向上の支援を通じ、中小企業の賃上げ原資の確保を図ってまいる。併せて、国に対し、下請Gメンによる実態把握や産業界への働きかけなど、価格転嫁の円滑化に向けた取組の継続と、賃上げ導入企業に対する各種補助金の優遇措置拡充を要望してまいる。
○ こうした取組を通じ、価格転嫁を円滑に進め、中小企業の賃上げが実現できるよう、官民労を挙げて、しっかり取り組んでまいる。
問 県内のスポーツ競技団体及び県スポーツ協会における女性理事の割合と今後の取組について(教育長答弁)
○ 今年3月における県スポーツ協会加盟団体の平均値は17.8%、県スポーツ協会は18.5%である。
○ 適切な団体運営及び事業運営を行っていく上では、女性理事の参画など、多様な人材を取り入れることが重要であると考えている。今後、県スポーツ協会や各競技団体に対し、研修会や理事長会を通じて、多様な人材確保の必要性を説明することにより、団体の規模や特性に応じた、役員等の適切な体制を整備するよう、促していく。
問 第5次福岡県男女共同参画計画におけるスポーツ団体の女性理事割合の目標値について
○ 御指摘の、国が定める「スポーツ団体ガバナンスコード」の女性理事の目標値については、中央競技団体が適用対象となっている。一方で、地方組織は、その多くが法人格を持たず、少数のボランティアが運営する等、人的・財政的基盤が極めて脆弱な団体もあるため、適用対象外である。
○ 県内団体も、多くが法人格を持たず、人的・財政的基盤が脆弱である。また、競技人口の男女比率の偏りや、役員が大会運営の実務を担当するため競技経験が求められることから、役員の男女比率が偏っている実態がある。このため、第5次計画では「スポーツ団体における女性役員等の登用促進」を主要施策の一つとして掲げているが、女性理事の割合を目標値に設定することは見送った。
○ 県としては、女性を外部理事として登用する等、多様な人材の確保に努めるよう県内団体に働きかけるとともに、次期県計画の策定における女性役員の登用促進に資する目標設定については、団体との意見交換を行いながら検討してまいる。
問 次期福岡県スポーツ推進計画における女性のスポーツ活動の推進について
○ 県では、現行の推進計画に基づき、「スポーツ立県福岡」の実現に向け様々な施策を展開しており、具体的な施策については、計画に記述のない事項についても課題に応じて取り組んでいる。
○ 女性アスリートに関しては、議員ご指摘のとおり、
- ・女性特有の身体的変化に伴い、競技パフォーマンスの維持が難しいこと
- ・競技を継続する上で経済的な不安があること
といった課題を抱えている。このため県では、
- ・女性アスリートの身体的、生理的特徴に応じて、専門医を紹介するシステムの構築
- ・競技団体が強化指定した女性アスリートに対し、遠征や合宿、用具の購入などに必要な経費の助成
を行っており、これらを通じて女性アスリートが競技を継続できるよう支援に取り組んでまいった。
○ こうした現状を踏まえ、令和2年4月に制定した福岡県スポーツ推進条例では、基本的施策の一つとして、「女性のスポーツ活動の推進」を掲げており、重要な課題の一つと認識している。次期推進計画の策定にあたっては、条例に掲げる事項をどのように盛り込むべきか、福岡県スポーツ推進審議会の委員の皆さまにも意見をいただきながら検討を進めてまいる。
問 アスリートの盗撮被害防止対策について
○ 迷惑行為防止条例では、正当な理由なく、公共の場所で透視機能を用いて衣服の上から身体や下着を撮影することなどが禁止され、これに違反する場合は、最高で懲役2年又は罰金100万円に処するとされている。
○ 県が主催するスポーツ大会においては、令和元年度に県民スポーツ大会の水泳競技で、盗撮被害が発生している。これを受けて福岡県水泳連盟と協議を行い、事前に申請を行った市町村及び報道機関に限り撮影を認めることとし、保護者やチーム関係者の撮影であっても認めていない。
また、許可した方には、広報の腕章やビブスを着用の上、撮影するといったルールを設けている。併せて、不自然な撮影行為が行われていないか、スタッフが会場を巡回し確認している。
○ 県民スポーツ大会の水泳以外の競技や障がい者スポーツ大会については、報道機関の方にはビブスを着用し撮影を行ってもらうこととしている以外、現在のところ、特段の撮影制限は行っていないが、これから実施する大会においては、運営主体となる各競技団体と協議し、スタッフによる見回りの強化や、盗撮は犯罪となることを啓発するプラカードの提示など、盗撮行為の抑止策を検討し、選手が安心して競技に集中できるよう取り組んでまいる。
問 スポーツ大会におけるアスリート盗撮被害防止対策の現状と今後の取組について(教育長答弁)
○ 中体連や高体連などの学校体育団体が主催する大会では、撮影希望者に対し、IDやビブスを着用させたり、大会役員による見回りや声かけを行ったりしている。
また、水泳や陸上競技においては、会場内に撮影禁止エリアを設置する対策を講じている。
○ 今後も、本県の競技力の向上を図っていくためには、安心して競技に専念できる環境を生徒に提供していくことが重要であると考えている。
そのため、様々な研修会を通じて、競技団体が実施している盗撮防止の効果的な対策を、学校体育団体に周知することにより、各競技の特性に応じた対策の強化を図ってまいる。
問 行き過ぎたクレームに対する知事の認識、県職員への現状、その対策の現状及び今後の対策について
○ 行政サービス利用者からの相談等に対し、職員は、丁寧かつ真摯に、話を聞き、説明を尽くすなど、適切な応対に努める必要がある。しかしながら、職員に対し、同様の主張や要求を長時間執拗に繰り返す、攻撃的、恫喝的な言動を行う等の行為は、職員の萎縮や精神的苦痛につながり、通常業務に影響するなど、県行政の運営にも支障が生じる。
○ このような場合には、上司や同僚が同席するなど組織として対応し、迅速かつ適切に職員の救済を図ることとしている。また、庁内において、面会の強要や乱暴な言動をする者等に対しては、福岡県庁内管理規則に基づき、退去の措置を命じることができることとしている。
○ さらに、昨年度、相談対応の際、相談者が無断で録音し、SNSへ投稿した事案が発生したため、来庁者に無断撮影やユーチューブなどのSNSへの投稿目的での録音をしないよう呼び掛けるとともに、対応に苦慮する事案では、弁護士に相談できる体制を整備した。
○ こうした取組に加え、窓口等における対応の現状を把握した上で、福岡県警察の対応マニュアルを参考に、遅くとも今年度中に、不当な要求などに該当するかの判断基準や、面会や相談を制限する際の基準などを盛り込んだ職員向け対応マニュアルの作成などに取り組むとともに、来庁者等に対して御理解と御協力を呼び掛けてまいる。
これにより、職員の過度な負担の軽減を図り、本来職員が取り組むべき職務に注力することで、より多くの県民の皆様に行政サービスを提供し、県民の皆様の多様なニーズに対応してまいる。
問 行き過ぎたクレームに対する教育長の認識、教職員への現状、その対策の現状及び今後の対策について(教育長答弁)
○ 学校でも同様の主張を繰り返す、または長時間に及ぶ対応を強いられるといったケースがある。
保護者からの相談や地域住民からの要望は児童生徒に関することが多く、保護者との良好な信頼関係、地域住民の理解と協力のもとに学校運営がなされていることを踏まえ、まずは納得感を得られるよう傾聴し、「子供の成長をどう支えるのか」という観点から誠実かつ丁寧な対応に努める必要がある。しかしながら、理不尽な要求への対応は、教職員の心理的な苦痛につながったり、児童生徒への指導を委縮させたりと、教育活動への支障が生じる恐れがある。
○ このため、県教育委員会では、対応にあたる教職員が孤立しないよう、管理職との情報共有、複数での対応など、組織的な対応を徹底している。
○ また、弁護士による管理職研修の実施やスクールカウンセラーなどの専門スタッフの配置、平成22年に作成した対応マニュアルを令和2年に改訂したほか、弁護士や、県警OBであるスクールサポーターの活用など、関係機関の協力を得ながら学校支援体制を構築している。
○ 今後とも、より実践的な対応例について管理職研修等で取り上げるなど、各学校の組織的対応力を高め、保護者や地域住民から信頼される学校づくりを進めてまいる。
問 企業におけるカスタマーハラスメント対策について
○ 県では、昨年度、県内企業を対象に、カスタマーハラスメント対策の基本事項や対策事例を紹介するオンラインセミナーを業種別に4回開催し、延べ142社、185名にご参加いただいた。また、このセミナーの内容を基に作成した動画を今年2月から県ホームページ上で公開しており、6月9日現在、視聴回数は606回となっている。
○ 今後は、福岡労働局とも連携し、企業への個別訪問や説明会において、公開している動画の視聴を促すことで、社内対応ルールの設定や従業員の相談窓口の設置といった、カスタマーハラスメント対策の更なる導入促進を図ってまいる。
問 カスハラの問題を踏まえた道徳や人権などの教育について(教育長答弁)
○ 学校では、道徳教育や人権教育において、思いやり、寛容な心、時と場に応じた適切な言動等について学び、自他の大切さを認め、それが様々な場面での具体的な態度や行動に現れるような指導の充実を図っている。
○ 県教育委員会としては、今後とも、発達段階に応じ、学校の教育活動全体を通して、思いやりや感謝の気持ち、自分の人権のみならず他の人の人権を尊重する意識、意欲、態度など、他者とのより良い関係を築く基礎となる資質の育成に努めてまいる。
問 滑走路増設事業の進捗状況について
○ 事業主体である国によると、滑走路や誘導路、駐機場の整備の進捗状況は、昨年度末までの予算執行ベースで約7割となっており、「令和7年3月の供用開始に向けて、当初の計画通り工事は順調に進んでいる」と聞いている。
問 福岡高速3号線の延伸事業について
○ 福岡高速3号線の延伸事業については、福岡北九州高速道路公社において、一昨年の7月に着手している。現在、地質調査、測量、設計を進めるとともに、一部において、用地の取得にも取り組んでいると聞いている。
○ また、事業箇所が都市部であり、
- ① 多数の大規模物件の補償を含めた用地の取得
- ② 制約が多い中での高架橋や地下構造物の施工
が必要なことから、供用の時期については不確定であり、現時点でお示しすることは困難と聞いている。
○ 県としては、今後とも事業の着実な進捗に向け、関係機関と連携してまいる。
問 福岡空港の利便性向上について
○ 福岡空港は、九州・西日本と海外との経済、文化、観光など様々な交流を支える窓口として重要な役割を担っており、更なる発展のためには、多彩な航空ネットワークの充実に加え、利便性の向上などによりアジアの拠点空港としての魅力を高めていくことが極めて重要であると考えている。
このため、県は、FIACに対して、
- ・国内、国際両ターミナルのアクセス改善
- ・国際線ターミナルの快適性の向上
- ・保安検査場や駐車場の混雑解消
などによる利用者の利便性向上の重要性について、取締役会等を通じて働きかけを行ってきた。
○ こうした県の意向を踏まえ、FIACでは、
- ・国内線・国際線連絡バスの専用道路の整備
- ・国際線ターミナルにおける
- ① ビルの増改築による床面積の拡大
- ② 免税店エリアの拡充
- ③ 自動手荷物預入機の導入
- ・国内線ターミナルビルにおける保安検査場の混雑緩和のための「スマートレーン」の導入や駐車場の整備
など、利便性向上のための事業を進めている。
〇 株主でもある県としては、FIACに対しアジアの拠点空港として発展する福岡空港の実現に向けた具体的な取組を着実に進めるよう、引き続き求めてまいる。
問 コロナ禍前と現在の運航路線数と便数および今後の就航を目指す路線について
○ コロナ禍前と現在の運航路線数と便数については、コロナ禍前の令和2年1月と今年6月を比較すると、国内線は、27路線、1日185往復から27路線、1日191往復となり、コロナ禍前の水準に回復している。国際線は、22路線、週372往復から16路線、週342往復となっており、路線数で約7割、便数で約9割まで回復している。
○ 今後の復活や新規就航を目指す路線とその理由について、復便による航空需要の回復に向けて、コロナ禍前に就航していた中国路線やマレーシア路線の復活に向け、FIACと連携し取り組んでいる。さらに、新たな航空需要を喚起するため、「福岡県の空港の将来構想」に掲げる、未就航のアジア路線、北米路線、オーストラリア路線の新規就航に取り組んでまいる。
こうした戦略的な路線誘致を行うことにより、国内外のネットワークを拡充し、福岡空港がアジアの拠点空港として発展することを目指す。
問 空港の利用状況と必要な人員の確保について
○ 過去最大の利用者数は、国内線は令和元年11月に約163万人、国際線は平成31年3月に約65万人であった。一方、国による最新のデータによると、今年4月時点では、国内線は約135万人、ピーク時の約8割、国際線は約46万人、ピーク時の約7割となっている。
○ 次に、現保安検査場における所要時間については、FIACからの聞き取りによると、年末年始は国内線が最大で50分、国際線が最大で90分であったが、現在は、国内線、国際線ともに最大で30分となっている。
○ 最後に、空港運営に必要な人員確保については、FIACが中心となり、福岡空港内の事業者15社による求人のための「合同企業説明会」を開催したほか、採用に関する特設サイトを開設し募集を行った。県においても、人員の確保を支援するために、県の「若者就職支援センター」や「中高年就職支援センター」による情報提供に加え、ホームページやSNSを通じた情報発信によって、説明会やサイトの周知を行ったところである。
このような取組を通じて、コロナ禍前の約半数まで減少した保安検査員の従事者数が、約7割まで回復したとのことであった。今後も、FIACと連携し、空港運営に必要な人員確保に努めてまいる。
問 生成AIに対する基本的な認識について
○ チャットGPTをはじめとする生成AIは、様々な情報が学習データとして活用されることで、
- ① 個人情報や機密情報が流出する危険性や、
- ② 学習した情報そのものに誤りや正確でないものが含まれる可能性、
- ③ ユーザーの使い方次第で差別や偏見、不適切な情報を広めてしまうリスク、
- ④ 生成された文章や画像が著作権を侵害する可能性、
があるといった課題があるものと認識している。
○ 一方、生成AIは、人々の暮らしや社会を大きく変容させる可能性をもっており、業務の効率化や企業の生産性の向上をはじめ、県民サービスの向上につながることが期待される。
○ 県としては、このような先端技術に背を向けるのではなく、その特性を把握した上で活用していくことが重要と考えている。
生成AIについても、先ほど申し上げた課題を十分に把握したうえで、有効かつ安全な利活用の方策を検討してまいる。
問 生成AI検討プロジェクトチームについて
○ 県では、生成AIを県業務において有効かつ安全に活用するため、先月26日庁内に、情報科学分野や法律分野の外部有識者を交えた「生成AI検討プロジェクトチーム」を立ち上げたところである。
○ 検討に当たっては、広く職員からアイデアを集め、この夏には、活用案を取りまとめ、「利活用ガイドライン」を策定する考えである。ガイドラインの内容については、政府の「AI戦略会議」等の動きも見ながら、必要に応じて見直してまいる。
○ また、市町村によっては、生成AIの利活用を単独で検討することが難しい場合もあると考える。県としては、両政令市や中核市が、他の市町村と共通する事務を行っていることから、これら両政令市等と検討状況を共有し、具体的な活用案の情報を提供するなど、市町村において有効かつ安全に生成AIの利活用が進むよう支援してまいる。
問 県立三大学における取扱いについて
○ 福岡女子大学では、先月、生成AIの出力結果の検証の必要性、著作権等の知的財産権の尊重等の注意事項を示した「生成AIの利用に関するガイドライン」を策定し、全教職員と学生に対して周知した。今後、生成AIの技術の進化や利用状況の変化を注視しながら、ガイドラインを点検・評価し、改善を行うこととしている。
○ また、九州歯科大学及び福岡県立大学では、学内に検討組織を設置し、他大学の運用ルール等も参考にしながら、ガイドライン策定の検討が行われているところである。
○ 今後、県としては、県立三大学のガイドラインの検討状況を把握するとともに、県の「生成AI検討プロジェクトチーム」が策定する「利活用ガイドライン」を情報提供したいと考えている。
問 生成AIに対する見解と、県立高校などにおける取扱に関する対応について(教育長答弁)
○ 生成AIは、有効に活用すれば、生徒の探究的な学習をより深めたり、教員の業務を効率化できる可能性がある一方で、情報漏洩や著作権の侵害、不正確な情報の生成、生徒の批判的思考力や創造性への影響など、様々な懸念があると考えている。
○ 現在、国の審議会においては、生成AIの学校での利用に関する議論が行われており、活用が考えられる場面や禁止すべき場面、授業デザインのアイデア等をまとめたガイドラインが夏前に策定される予定である。
○ 県教育委員会としては、情報活用能力の育成という観点から、生成AIとどのように向き合い、使いこなすのかといった視点も踏まえた情報教育を進めてまいる。
○ その際、学校で円滑に対応できるよう、管理職や教育情報化推進主任、情報科教員等を対象とした研修会等で、国のガイドラインをもとに、最新動向や取組事例、留意点等について情報提供するなど、学校を支援してまいる。
問 医療提供体制の総括について
○ この3年あまりにわたる新型コロナとの闘いでは、県医師会をはじめとした医療関係団体の皆様、医療の最前線でご奮闘いただいた医療従事者など、多くの関係者の皆様のご尽力により、医療のひっ迫を防ぐことができた。改めて心から感謝申し上げる。
○ 今回のコロナ対応では、「福岡方式」とも呼ぶべき取組により医療提供体制の維持・強化を図った。
具体的には、
- ① 陽性が判明した段階から直ちに血中酸素飽和度を用いたトリアージによる病床の効率的運用につなげたこと
- ② 病床の利用状況をリアルタイムで共有できる独自のシステムを活用することで、入院調整を効果的に実施したこと
- ③ 救急搬送困難事例が多数発生した際は、入院が必要な方が自宅待機とならないよう、「患者待機ステーション」を開設したこと
- ④ 県医師会の協力の下、全ての宿泊療養施設に医師・看護師が24時間体制で常駐するとともに、全国に先駆け、中和抗体薬の投与体制を整備し、重症化を防ぐなど、医療的対応が可能な環境を整備したこと
などが挙げられる。
○ 一方で、課題としては、
- ①流行初期において、感染への不安や風評被害の恐れなどから、病床や発熱外来、宿泊療養施設等の体制の確保に時間を要したこと
- ②医療現場において、医療用マスクなど個人防護具の供給不足が生じたこと
- ③新規陽性者数の急激な増加により、保健所において発生届出や陽性者の健康観察などの対応業務がひっ迫したこと
- ④入院調整、自宅療養者への対応、相談窓口の開設などで、当初、県と保健所設置市との連携がうまく進まなかったこと
などが挙げられる。
新たな感染症予防計画の策定にあたっては、これらの課題を踏まえて検討を進めてまいる。
問 新型コロナの再拡大時の医療体制について
〇 5月8日から5類感染症に移行されたことにより、限られた医療機関による特別な対応から、インフルエンザ同様に幅広い医療機関による通常の対応になる。
〇 このため、入院医療体制については、県医師会などの医療関係団体、大学病院、専門家、行政機関等と協議の上、9月末までを移行期間とし、第8波の最大入院者数約4,600人に対応する移行計画を作成した。具体的には、第8波の実績を踏まえて
- ① 中等症Ⅱ以上の方を、コロナ病床を確保している医療機関において、約600人、
- コロナが軽症で基礎疾患増悪の恐れや介護等が必要な方を、
- ② コロナ病床を確保している医療機関において、約1,000人
- ③ コロナ病床を確保していない医療機関において、約3,000人、
受け入れることとしている。
○ 外来医療体制については、一定の感染対策が必要となるインフルエンザ診療に対応している医療機関に対して、コロナの診療もしていただくことで、発熱外来を拡充してまいる。
○ これらの取組を進めるにあたっては、これまでコロナ患者に対応していなかった医療機関に対し、治療や感染対策等を分かりやすく説明したリーフレットの配布、簡易陰圧装置等の設備支援、院内感染防止の訓練や研修への参加促進に取り組んでいる。
○ また、入院調整については、行政による調整から医療機関同士での調整になることから、入院対応医療機関を取りまとめた一覧表を外来対応医療機関等に配付するとともに、重症病床等の入院状況を関係者間で共有できるシステムを活用することにより、調整が円滑に行えるよう支援している。
なお、コロナの治療が終了した後も、引き続き入院が必要な方は、後方支援病院などへの転院を促すことで、病床の効率的な運用を支援してまいる。
○ このような取組もあり、入院対応医療機関は、移行前の171医療機関が、6月9日時点で128医療機関増え、299医療機関となっております。外来対応医療機関も移行前の2,123医療機関が、6月9日時点で166増えて、2,289医療機関となっております。
○ また、オミクロン株とは大きく病原性が異なる変異株が出現するなど、これまでと異なる状況となった場合で、必要があると認められれば、国において、新型コロナの発生時と同様に、改めて感染症法上の「指定感染症」に位置づけ、医療提供体制を強化することが示されている。
問 新たな感染症まん延時における対応について
○ 先ほど申し上げた新型コロナ対応における課題を踏まえると、新たな感染症の発生時には、速やかに必要な医療提供体制を立ち上げることが重要である。
具体的には、発生時に、まずは感染症指定医療機関を中心に入院や外来に対応し、そこで得られた知見を共有しながら、一定規模の病床を短期間で確保できる医療機関に拡大し対応してまいる。その後も、対応する医療機関をさらに拡大し、これまでの新型コロナ対応で最大規模の医療提供体制を速やかに整備してまいる。
○ このため、県、保健所設置市、感染症指定医療機関、医療関係団体等で構成される「感染症対策連携協議会」において、確保すべき医療機関の機能・役割や病床数等を含め、振り返りで得られた様々な課題について議論し、今年度中に新たな感染症予防計画を策定する。
○ その上で、計画に基づき、病床や発熱外来等に対応する医療機関と協定を締結してまいる。
また、宿泊療養施設、自宅療養者への往診や訪問看護等の確保に関する協定についても締結してまいる。さらに、協定締結医療機関における実効性を確保するため、平時から、個人防護具の備蓄、職員の研修や訓練などを行っていただくこととしている。
○ こうした取組により、新たな感染症の発生時に速やかに対応できる医療提供体制を整備してまいる。
問 県内に在留する外国人労働者について
○ 県には、令和4年12月末現在、就労目的の在留資格を持つ外国人労働者の方が2万9,419名いる。在留資格別では、「技能実習」が1万2,172名で最も多く、次いで「技術・人文知識・国際業務」7,546名、「特定技能」5,134名となっている。
○ このうち「特定技能」については、すべて1号の方であり、2号の方はいない。
また、特定技能1号の方が住民登録している自治体は、多い順に福岡市、北九州市、久留米市となっており、この三市で42.3%を占めている。さらに、福岡市では、「飲食料品製造業」に就労される方が多く、北九州市や苅田町では「産業機械等製造業」、久留米市や朝倉市では「農業」に多いといった特徴がみられる。
問 外国人労働者の受入について
○ 外国人労働者の受入については、多様性に富んだ活力のある社会を実現するとともに、深刻な人手不足の緩和にも寄与するという観点から、大変重要であると認識している。
○ 県では、外国人労働者を受け入れたいという労働現場のニーズに応えるため、令和元年度から、外国人材受入企業を支援する講習会や個別相談を行っている。
講習会では、新たに外国人労働者を受け入れたいと考える企業を中心に、遵守すべき法令や適切な雇用管理等を学べるよう、オンライン及び県内4地域で実施しており、昨年度までに延べ109回、1,518人の方が参加している。個別相談では、延べ680件の支援を行い、外国人労働者を受け入れる環境づくりを促進しているところである。
○ 今後とも、出入国在留管理局、福岡労働局、外国人技能実習機構等の関係機関と連携し、県内企業が適切かつ円滑に外国人労働者を受け入れられるよう取り組んでまいる。
問 外国人材の確保等のための実践的なプラットフォームの整備について
○ 県では、外国人に係る労働環境や生活環境の整備を促進するため、県、国、市町村、地域国際化協会、介護・福祉、建設業などの事業団体、行政書士会、社会保険労務士会等60団体で構成する「福岡県外国人材受入対策協議会」を設置している。
○ 協議会には、「相談窓口部会」、「日本語教育部会」、「労働環境部会」の3つの専門部会を置いており、例えば相談窓口部会では、市に寄せられた在留資格にかかる相談について、出入国在留管理局と連携して問題を解決するなどの好事例が生まれており、それぞれの窓口での対応能力向上につながっている。
また、労働環境部会での議論を踏まえ、県では、外国人材受入好事例集を作成して経済団体や事業団体等に配布するとともに、県ホームページで公開し、企業への意識啓発を行っているところ。
○ さらに、当協議会において、「人材不足であるが、小規模な企業・団体では、コミュニケーションの不安や文化の違い、手続きが煩雑などの理由から外国人の雇用に踏み切れない」との課題が提起されたことを受け、今年度、外国人材雇用の業種別実態調査を実施しているところであり、調査で得られた好事例や対応策の紹介を通じて、外国人材の確保につなげてまいる。
○ このような形で、当協議会の構成員がそれぞれの専門性や機能を十分に発揮しながら、連携して外国人材の受け入れに取り組むことで、当協議会がより実践的な役割を担っていけるよう取り組んでまいる。
問 貯留施設、貯留タンク、雨水浸透施設の効果の認識と県内のこのような施設の設置状況について
○ 貯留施設は、調整池や地下貯留管など、内水氾濫の軽減を目的として、市町村が管理する施設であり、県内で65か所設置されている。また現在、3か所において整備が進められており、2か所において整備予定である。
貯留タンクや雨水浸透施設は、各家庭などにおいて設置することで、雨水の流出を抑制する施設である。県内では、各家庭への施設設置に対し、市による助成が行われており、これまで貯留タンクが1,712基、雨水浸透施設が4基設置されている。
近年の集中豪雨を踏まえると、都市部における豪雨に対しては、河川や下水道による排水機能の向上策だけでは十分でない地域もあり、このような施設を設置することは有効であると考える。
問 県有施設における貯留施設の設置の現状及び今後の取組について
○ 貯留施設については、現在、県有施設のうち、県営住宅や県立学校など24か所に設置している。
○ 貯留施設の設置は、浸水被害の軽減に有効であるため、国、県、関係市町村で構成する流域治水協議会の場を活用し、情報交換や検討・協議を行い、施設の新設や改修を行う際に、県有施設における貯留施設の整備を進める。
問 市町村が助成する各家庭への貯留タンク、雨水浸透施設の設置の推進について
○ 県内では、現在、福岡市、久留米市、筑紫野市の3市が、各家庭への施設設置に対し、助成を行っている。今後は、市町村において、こういった助成制度が拡がることが重要であると考えている。
○ このような助成制度には、国の補助制度も活用できることから、県では、市町村に対して、
- ① 県内市町村で構成する下水道推進協議会や、
- ② 圏域毎の流域治水協議会、
- ③ 県が主催する福岡県雨水対策研究会「あめんたい」
などの場において、国の補助制度の周知を行うとともに、事例紹介を行うなど、市町村職員の意識の向上を図っている。
○ また、各家庭の施設設置を推進していくためには、県民の皆様の理解も必要である。
そのため、今後は、新たに県のホームページによる普及啓発を図るとともに、市町村に対しても、広報媒体を活用した普及啓発を働きかけていく。
さらに、県の流域下水道浄化センターで、毎年、市町と共同で開催している下水道展において、家庭の施設設置についてのパネルを展示するなど、県民の皆様の理解を深める取組を進めていく。
問 「ふくおか防災ナビ・まもるくん」の配信目的と市町村との連携等について
○ この県の防災アプリ「まもるくん」は、県民の皆様が、災害への備えといざという時に適切な行動がとれるよう、現在地の防災情報をプッシュ通知によりお知らせし、避難所の情報を地図で見られるようにし、災害時に取るべき行動をイラストで示す、といった、防災メールを強化した3つの特徴を活用して、配信しているものである。
○ 既に、全ての市町村の防災情報とは連携できており、市町村が発信する避難指示や避難所の情報、地域の安全情報等の防災情報は、「まもるくん」でも配信している。
○ また、「まもるくん」は、県内全ての避難所の開設や混雑状況等、広域的な情報を配信している。
県としては、各市町村が住民の皆様に、独自の防災メールやSNSへの登録を促す際は、併せて、「まもるくん」への登録について、市町村広報紙等を活用し、周知していただくよう、働きかけてまいる。
問 「ふくおか防災ナビ・まもるくん」の登録者数と登録促進の取組について
○ このアプリの登録者数は、昨年12月23日の配信開始以来、毎月約3,000人ずつ増加し、今日現在、約2万4,300人を超えるなど、順調に推移していると認識している。
○ 登録促進の取組については、まず、昨年12月、知事会見の場で、県民の皆様に直接呼びかけた。
併せて、県職員には、積極的な登録と、家族や知人への声かけを促し、市町村や関係機関には、文書やチラシを配付した。
○ また、今年3月まで「登録促進キャンペーン」を実施した。
その主なものとして、
- ・ 携帯電話販売店でのチラシ等によるPR
- ・ 「フェイスブック」や「インスタグラム」へのSNS広告掲載
- ・ 「グーグル」や「ヤフー」へのWEB広告掲載
- ・ 県や他団体が主催する防災イベントでの特設ブースの設置
などに取り組んだ。
○ 今年度も、
・ 携帯電話会社と連携したショッピングモールでのダウンロード支援サービス
・ 県と包括協定を締結している企業や、金融機関、業界団体へのポスター、チラシの配付
さらに、これらの企業等へ直接的な働きかけを行っている。
・ また、県職員には、改めて、積極的な登録と、家族や知人への声かけの促し 等に取り組んでいるところである。
○ 今後も、こうした取組に加え、効果が期待できる手法を取り入れ、一人でも多くの県民の皆様が登録していただけるよう、積極的に取り組んでまいる。
問 定員内不合格について(教育長答弁)
○ 令和5年度入学者選抜における定員内不合格は153名で、令和4年度入学者選抜から10名の増となっている。
県教育委員会としては「極力定員内不合格を出さない」という方針が各学校で一層徹底されるよう、県立学校長会における全体指導に加え、今年2月末に通知を発出した。
○ 現在、定員内不合格が多く生じた学校に対し、個別にヒアリングを行っているところであるが、令和6年度入学者選抜に向けては、高校入試の基本原則として教育委員会が定める入学者選抜要項において、「極力定員内不合格を出さない」という方針を新たに明記したいと考えている。これにより、全県立高等学校に対して趣旨を徹底するとともに、志願者・中学校に対しても、この方針を示したいと考えている。
問 小・中学校における定数欠講師等の未配置の状況と今後の取組について(教育長答弁)
○ 今年度、必要な定数欠講師が確保できず未配置となっているのは、小学校で63人、中学校で50人となっており、この他、正規教員の産休代替・育休代替などの講師の未配置が小学校で72人、中学校で24人となっている。
○ この解消のため、引き続き退職者や教員採用試験受験者への働きかけを行うとともに、教員免許状を持ちながら、現在、教職に就いていないペーパーティーチャーを対象とした説明会の実施など、全力を挙げて講師登録者の確保に努めてまいる。
問 小・中学校における早期退職者の推移と教員の離職防止の取組について(教育長答弁)
○ 定年退職以外の退職者数は平成30年度以降300人前後で推移しているが、近年、30歳以下の若年教員の退職者が増加しており、平成30年度の81人から、令和4年度は全体の約半数の158人になっている。
○ このため、若年教員に対しては、教職生活の円滑なスタートのため、先輩教員との交流会やアンケートの実施を通して、教科指導や学級経営等の課題を共有し、その解決を図るための支援を行い、早期退職の防止に努めてまいる。
○ なお、精神疾患による休職者の早期退職の防止策として、復職の際には、職場復帰訓練を実施し、複数の精神科医による職員及び所属長との面談において、復帰後の勤務に関する助言等を行い、円滑な職場復帰を支援している。
○ また、今年度から早期退職募集制度の対象年齢を、年度末において定年前10年以内である者に引き上げ、40歳代の中堅教員は制度を利用できないよう見直すこととしている。
○ さらに、高齢期の教員が、定年まで健康でやりがいを持って働くことができるよう、ICT化による校務効率化や小学校における専科指導の推進など学級担任の負担軽減を図るとともに、管理職等による日常的な健康管理やメンタルヘルス対策など、職場環境の整備に努めてまいる。
問 世界水泳における支援及び効果について
○ 大会組織委員会については、会長に日本水泳連盟の鈴木大地会長が就任され、副会長には、私をはじめ、開催都市の高島福岡市長、経済界から九州経済連合会の倉富会長、競技団体からは福岡県水泳連盟の山住会長が就任している。その他には、競技団体、経済団体、報道機関、警察などの機関の方が委員として就任されている。 また、県議会からは、香原議長が顧問に就任されている。
○ 次に、大会経費については、全体で225億円となっており、主たる経費として、競技会場の整備、大会運営、選手の宿泊・輸送業務に要する経費などがある。
その財源としては、開催都市である福岡市の負担金が125億円余、県負担金が15億円、国の補助27億円、toto助成12億円などとなっている。
○ こうした財政的な支援に加えて、施設面では県立総合プールを飛び込み競技の会場として提供している。
また、競技役員として競技運営等の経験を有する約50名の教員を教育委員会から派遣するとともに、大会運営スタッフとして延べ約750名の県職員を派遣することで安全かつ円滑な大会運営となるよう支援してまいる。
○ この大会は、県民の皆様に、トップアスリートの躍動する姿を間近に感じていただく、またとない機会となる。
特に、次代を担う子どもたちは、その技術、スピード、力強さに直に触れることによって、夢や希望を持ち、あきらめない気持ちの大切さを感じることができる。
○ この大会を通じ、心を豊かにするスポーツの力や素晴らしさを多くの県民の皆様に発信していけるよう、福岡市とも連携しながら、大会の成功に向け取り組んでまいる。
問 世界大会を誘致する価値と意義について
○ 世界大会の開催は、我が県が世界から注目され、選ばれることによって、本県に対する県民の愛情や誇り、いわゆるシビックプライドの醸成に繋がる。
○ また、国内外から選手をはじめ多くの方々を迎えるチャンスであり、大きな経済効果が期待できるだけでなく、地域の活性化にも繋がる。
このため、県としては、今回の世界水泳の開催にあたり、県の海外向けウェブサイトで、大会情報と合わせて観光情報を発信するとともに、博多港国際ターミナルや博多駅前広場において、観光PRや旅行商品の販売を行い、県内各地への誘客を図ることとしている。
○ 世界大会の開催には、「スポーツ立県福岡」の実現にとっても大きな意義があり、私といたしましても大変期待をしている。
今後とも、福岡県スポーツ推進基金、福岡県スポーツコミッションと連携し、市町村や競技団体のご意見を聞きながら、大規模スポーツ大会の誘致、開催に努めてまいる。







