議会概要
2022年(令和4年)12月定例会は、12月1日から12月20月までの20日間の会期で開かれました。開会日に補正予算議案2件、条例議案12件、契約議案10件、その他の議案5件、計29議案が提案され、12月13日には国の補正予算成立に伴う補正予算議案2件が追加提案されました。
主な条例は、「福岡県職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例」、「福岡県職員の定年等に関する条例等の一部を改正する等の条例」、「福岡県営住宅条例の一部を改正する条例」などです。
定例会最終日には議員提案条例「福岡県議会の保有する個人情報の保護に関する条例」が提案されました。いずれの議案も審議を経て、閉会日の12月20日に本会議で議決されました。
代表質問
民主県政クラブ県議団からは冨永芳行議員(糟屋郡選出)が代表質問を行いました。
県政推進の基本姿勢として来年度の予算編成方針など4項目、子どもの貧困対策の推進、保育所の安全な送迎バス運営に対する支援、下水汚泥の更なる有効活用、公立学校における部活動指導、ニセ電話詐欺対策、及び冨永議員の地元課題として糟屋郡における主要渋滞箇所対策と通学路の安全確保に関して、知事、教育長、警察本部長に質問を行いました。
代表質問の内容
1 県政推進の基本姿勢について
- ① 来年度の予算編成に関する基本方針について
- ② 市町村振興の更なる推進について
- ③ ジェンダー平等の福岡県づくりについて
- ④ 新型コロナウイルス感染症対策について
2 子どもの貧困対策の推進について
3 保育所の安全な送迎バス運営に対する支援について
4 下水汚泥の更なる有効活用について
5 公立学校における部活動指導について
6 ニセ電話詐欺対策について
7 糟屋郡における主要渋滞箇所対策と通学路の安全確保について
代表質問の概要
知事は、来年度の予算編成の基本方針について、4項目を例示して示されました。また、市町村の振興に関して、市町村からの意見を踏まえ、新設した市町村振興局に関係各部署も含めて課題解決にあたること、ジェンダー平等の推進のため、県が行っている施策を検証し、今後の事業の企画・立案、予案に反映するとの発言を知事から得ました。インフルエンザとの同時流行も考えられる新型コロナ感染症の対策は、第7波への対応を踏まえ、在宅のコロナ陽性者、インフルエンザ患者それぞれの「オンライン診療センター」開設を予定しているとされました。
更に、子どもの貧困対策として、県と市の自立相談支援機関の連絡会議を充実させ、施策の充実に努める、子どもたちの意見を吸い上げていくとの回答を得ました。保育所の送迎バスへの支援について、運営実態や市町村等の支援状況を調査し、結果を保育所、市町村に提供していくこと、肥料の原料となる下水汚泥については、県及び市町村の浄化センターで発生する汚泥の約34%、10%が原料と利用されており、事業者と緊密な協議を行い肥料化の促進に取り組むと答弁されました。
教育長から、教職員の超過勤務削減につながる部活動指導員の活用と部活動の地域移行について、各学校のニーズを把握するとともに市町村における地域移行を支援していくとの答弁を得ました。
ニセ電話詐欺対策として、警察本部長から、情勢に応じて警察の組織体制の見直しも検討するとの発言を得ました。
一般質問
中村香月 議員(久留米市)
- 一、空き家対策について
- 一、病児・病後児保育の推進について
佐々木允 議員(田川市)
- 一、八木山バイパスの渋滞対策について
渡辺美穂 議員(太宰府市)
- 一、違いがある人たちとの共生について
中嶋玲子 議員(朝倉市・朝倉郡)
- 一、平成29年九州北部豪雨災害に対する知事の所見と復旧状況の総括、そして今後の復興について
山本耕一 議員(北九州市若松区)
- 一、本県高等学校における「地域学」について
- 一、本県の無形の民俗文化財の悉皆調査について
後藤香織 議員(福岡市早良区)
- 一、若者の地元定着のための取組について
- 1.県内就職促進について
- 2.奨学金の返還支援について
- 一、ウクライナから非難されてきた方々への継続的な支援について
新井富美子議員(久留米市)
- 一、学校給食の無償化における県の取組について
民主県政県議団 代表質問 登壇者 冨永芳行
まず冒頭に、第21回アジア獣医師会連合(FAVA)大会について述べさせて頂きます。
同大会は、先月11日から13日の3日間、「アジアからのワンヘルスアプローチ」をテーマに開催され、獣医師をはじめ国内外から約2000人が参加、我が会派からも岩元会長をはじめ、所属の議員が参加いたしました。
大会の開催に先だち、日本獣医師会の藏内勇夫会長がFAVAの会長に就任されました。わが国だけでなく、アジア・オセアニア地域の23の国・地域の獣医師会のトップに立たれましたことを大変嬉しく思っております。誠におめでとうございます。
13日の閉会式には、FAVA大会の成果として、人獣共通感染症対策、薬剤耐性対策、地球環境の保全などワンヘルスの課題解決と推進に取り組むため、6つの柱からなる「アジアワンへルス福岡宣言2022(にいまるにいにい)」を取りまとめられ、これを世界に向けて発信して、成功裏に幕を閉じました。
また、福岡県が同時開催したワンへルス国際フォーラムを通じて、本県のワンヘルスの先進性を国内外に発信でき、服部知事が目指しておられるワンヘルスの世界的先進地に大きく前進することができたと考えます。新型コロナをはじめ人に感染する感染症の約6割が人獣共通感染症と言われており、パンデミックの備えとなるワンヘルスの推進は、福岡県のみならず、我が国、そして世界にとっても極めて重要な課題であります。我が会派におきましても、引き続き、ワンヘルスの推進に全力を挙げて取り組んでいきたいと思います。
それでは、質問に入ります。
まず来年度の予算編成に関する基本方針をお聞きします。
来年度予算は、知事が陣頭指揮を執る予算としては二回目となります。来年度は、コロナ対策も大きく変化することも予想されますし、いよいよ、知事の公約を実現していくため、その流れを確かなものにしていく年ではないかと思います。 昨年12月定例会において知事は、本年度の予算の方針として「誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県」を目指したい、と主張されました。知事は、この間先ほど述べた目標に加え、「ジェンダー平等」「子どもの貧困ゼロ」「最低賃金1,000円」などの姿勢も明らかにされました。非正規労働者や生活者に寄り添う我が会派は、知事のその姿勢を大いに評価しているところです。
また、国の経済財政運営と改革の基本方針2022、いわゆる骨太の方針2022でも、「人への投資と分配」を重点投資分野の一番目に掲げて、様々な方針が示されています。今こそ、知事の掲げる公約を大きく前進させる好機ととらえ、取り組みを加速して頂きたいと思います。
そこで、1点目に、本年度予算の執行も山場を越えた中、この「誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県」にどこまで近づいたのか、例えば福岡県総合計画に掲げた「次代を担う『人財の育成』」、「高齢者、障がいのある人への支援」、「地域防災力と危機管理の強化」がありますが、知事の評価をお聞かせ下さい。
さて、コロナ禍も3年近く続いています。誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県づくりのためには、コロナ禍を乗り越えられるような、きめ細かい支援が必要だと思います。
そこで、2点目に「次代を担う人財育成」を中心に、来年度の予算編成をどのように取り組んでいかれるのか、お聞きします。
次に、市町村振興の更なる推進についてお聞きします。
本県には60の市町村があり、それぞれの地域が切磋琢磨して、地域課題の解決と活性化に取り組んでいます。そういった中、知事は本年4月、企画・地域振興部内に市町村振興局を新たに設置されました。この局について知事は、先の6月定例会において次のように具体的な決意を述べられています。
「局長自らが直接市町村長の皆さんの声を聞かせていただくことで課題を的確に把握する」
「把握した課題については、その内容に応じて、該当する専門知識や経験を有する職員を集めたチームを局内で編成し、適切な助言を行っていく」
「市町村が県に対して支援や協力を求める事案については、局が市町村の立場に立って庁内の各部各課と折衝する」
「平素から、信頼され、相談しようと思ってもらえるような関係を築く」
と述べられ、それらを「徹底させている」と締めくくられました。
市町村長にとっては、これまでの県の市町村振興施策を劇的に変え、県と市町村との関係は大きく変化することが容易に想像できる答弁であり、県職員出身である服部知事らしい、並々ならぬ思いが表れていると思います。
そこで1点目に、今年度、市町村振興局において、市町村との連携強化のために、どのような取組みを行ったのか、お答え下さい。
2点目に、各種取組みを通じて、様々な課題も得られたと思いますが、その点について、知事の認識をお聞きします。
さて、本県の60の市町村それぞれで課題も違います。今年度の取組みを通じて市町村振興に資するよう、その取組みを具体的かつ効果的に行っていくことが大切です。
そこで3点目に、本年6月定例会の答弁の意気込みが形になる、来年度の市町村振興に関する目玉施策はどのようにお考えなのか、具体的かつ、市町村関係者が勇気づけられる、前向きな答弁を求めます。
次に、ジェンダー平等の福岡県づくりについて質問します。
我が会派は定例会の代表質問で、毎回ジェンダー平等について知事の考えと取組みを尋ねてきました。その中でも、昨年9月定例会で提起したパートナーシップ宣誓制度を導入された事に対して大いに評価をしているところです。 そこで、本年2月定例会の代表質問で我が会派の渡辺議員がジェンダー主流化について言及しましたが、今回はその実効性についてお聞きします。
2月定例会の代表質問では、正しくジェンダー平等を理解するために、知事をはじめ幹部職員の研修を実施し、今年度は課長補佐等を対象に研修を新たに実施するとの答弁がありました。研修を行いジェンダー平等の考え方をしっかり学んでいくことが基本的な取組みであり、これら研修を一度だけに留まらず、継続して実施し、理解を深めていく必要があると考えています。
そこで1点目に、県職員への研修の成果や意義を、知事はどのように認識しているのか、改善点などはなかったのか、それぞれお聞きします。その上で、来年度以降、さらにその研修の対象者を増やすことや、研修を定例化することが必要だと思いますが、いかがでしょうか。併せてお答え下さい。
次に、実効性のあるジェンダー平等推進のための具体的な施策への反映についてお聞きします。
同2月定例会の代表質問で、県行政におけるジェンダー主流化について、知事は「ジェンダー平等の福岡県を実現するためには県のあらゆる政策分野において男女の置かれている状況を客観的に把握・分析した上で、政策を企画・立案し、施策を実施していくことが重要である」と答弁されました。
そのためには、あらゆる政策分野においてジェンダー主流化に反していないのか、継続的なチェックと改善が必要ではないでしょうか。これまでの研修も生かし、 各担当課における施策の総点検と改善への取組みを実施し、それらを福岡県男女共同参画審議会で報告や意見聴取を行うことなどによって、県政において実効性のあるジェンダー平等を推進すべきだと考えます。
そこで2点目に、2月定例会での答弁に基づき、県の政策分野におけるジェンダー平等をどのように把握・分析し、施策を企画・立案、実施していこうとされているのか、知事の見解をお聞きします。
この項の最後に、県職員の女性管理職の登用について、知事にお聞きします。
第5次福岡県男女共同参画計画では、課長相当職以上に占める女性の割合を20%とするなどと定めています。しかし知事部局においては、部長相当職の割合は定めておらず、今議場にいらっしゃる部長の皆様は、全て男性で占められています。
そこで3点目に、部長相当職における女性の割合はどのように推移しているのか、現状も含め、お示し下さい。その上で、部長相当職においても女性の割合を増やすべきだと思いますが、知事はどのようにお考えで、今後どのように取り組んでいくつもりなのか、お聞きします。
次に、新型コロナウイルス感染症対策についてお聞きします。
新型コロナウイルス感染症が出現し、3度目の冬を迎えます。現在は、第8波に入ったとの見方が広がり、年末年始のさらなる感染拡大やインフルエンザとの同時流行、オミクロン株から新たな株への置き換わりも懸念されています。
しかしながら、11月9日に厚労省のアドバイザリーボードが公表した資料では、第5波と第7波を比較し、重症化率は約0.7%から約0.02%へ、死亡率も約0.41%、から約0.09%へと明らかに減少していることが示されました。重症化率、死亡率は減少したとはいえ、第7波では、有症状の方が医療機関へ押し寄せ、発熱外来で検査待ちの状況が多く見られました。また救急搬送困難事例は、9月定例会の我が会派の代表質問で明らかになったように、8月8日から14日までの週に最多の234件となり、医療現場がひっ迫しました。第8波が第7波以上の有症状者を出した場合でも医療ひっ迫とならず、高齢者をはじめとする重症化リスクの高い方など、治療の必要な方が確実に医療を受けられる体制づくりが必要です。この視点から、以下質問します。
まず1点目に、第7波を教訓に、再び発熱外来のひっ迫や救急搬送困難事例が発生しないように、県はどのように体制を整備していくのか、お聞きします。
現在、本県のコロナ検査体制については、無症状の方は無料の検査を県内626箇所の検査場にて受けられるようになっていますが、濃厚接触者、有症状の方は、この検査を受けることができず、医療機関での受診となります。また、濃厚接触者、有症状者に対しては12月2日から抗原定性検査キットの配付が再開されました。しかし、これは10月31日まで行われていた方針と同様で重症化リスクの低い小学4年生以上65歳未満であること、基礎疾患などの危険因子がないこと、ワクチンを2回以上接種していることが条件とされています。県が自己検査を推奨するのであれば、県民に薬局等で購入させるのではなく、希望者に検査キットを無料で配布するべきです。
そこで2点目に、濃厚接触者、有症状者に対して、無条件で検査キットを配布する体制を作るべきと考えますが、知事の考えをお聞きします。
検査キットについては、これまで家庭での備蓄を要請してきたと知事が本定例会の議案説明において言及されました。しかし、県民の声を聴くと備蓄は進んでおらず、更なる広報の必要性があるのではないでしょうか。
そこで3点目に今後の感染拡大に備え、県民の検査キットの備蓄が進むように効果のある広報を行い、県民への周知を徹底すべきと思います。知事の見解を伺います。
次に、「新型コロナ自宅療養者オンライン診療センター」と「インフルエンザオンライン診療センター」について、お聞きします。
多くの県民は熱などの症状があれば、直接、医療機関を受診されており、オンライン診療はなじみのない分野であると思います。発熱外来のひっ迫回避を目的にオンライン診療センターを開設する必要性は理解できますが、県民によってはオンライン診療に対する不安や抵抗感があるのではないかと懸念しています。11億円もの多額の予算を投じてオンライン診療センターを開設しても、県民の方の利用が進まなければ、全く意味がありません。
そこで4点目に、県民への周知を万全にすることはもとより、利用者にとって、わかりやすく利用しやすい仕組みであることや、操作方法などについての丁寧な説明が不可欠と考えます。県として、この点についてどのように対応されるのかお尋ねします。
次に、コロナ禍における県行政の体制についてお聞きします。
新型コロナウイルス感染症対策については、「対策本部」という、主に災害の際に立ち上げられる組織で対応していますが、これもまもなく3年近くになろうとしています。この間、感染拡大のたびに関係各部署からの応援体制を構築して、乗り切ってこられています。このような臨時的対応については、やむを得ない部分もあるのは承知しています。しかし、がん感染症疾病対策課が所管する業務があまりにも広範囲で予算も大きく、がんや他の感染症、難病対策、骨髄バンクの普及啓発といった本来業務が滞っているのではないか、と心配されます。
そこで5点目に、広範囲かつ多くの業務を抱える、がん感染症疾病対策課については、現状の体制のままでいくのか、再編が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。また本来業務を滞らせないための執行体制の整備や強化も含め、お聞きします。
この項の最後に、コロナ対策の最前線で業務に当たる保健所の機能強化についてお聞きします。
コロナ禍前において出先の各保健所では、感染症対策はもちろん、県民に対しての精神保健、難病対策などの対応と啓発活動を行い、事業者には、食品衛生や薬事、環境衛生などの対応を行ってきました。しかし、現場の声を聞くと、多くの保健所では、コロナ対応に忙殺され、また物理的にも会議室等が使用されていることから、先ほど述べた様々な本来業務が十分に行うことが出来ていないと言われています。 コロナ禍を受け、確かに人員の増員や機器の整備等に当たってこられましたが、今後も人獣共通感染症をはじめ、未知の感染症に向き合うことになる保健所の機能強化は待ったなしの状況にあると思います。
そこで6点目に、コロナ禍終息後も、保健所は感染症対策に万全な状況で臨める体制を構築し続けることが大切だと思いますが、知事はどのように取り組むのか、お聞きします。またあわせて保健所のハード面の整備について早急に検討すべきだと思いますが、知事の今後の取り組みをお聞きします。
次に、子どもの貧困対策の推進についてお聞きします。
子どもの貧困問題は、近年、日本を含め、世界中で解決すべき重要課題の一つとされています。加えて、昨今の新型コロナ拡大の影響と、ロシアのウクライナ侵攻による物価高騰の影響により、家計に大きな影響が生じている中、子どもの貧困状況がますます悪化することが強く危惧されます。子どもの貧困対策は、来年4月に新設される子ども家庭庁に移管され、子どもの権利を守る基本理念である「こども基本法」も同時に施行されます。国では、この基本法の実現に向け「こども大綱」を来年度に策定される予定であると聞いています。
そういった、社会情勢や国の子ども政策の大転換が図られる中、知事は、「子どもの貧困ゼロ」という、本県の子どもの未来にとって極めて重要な選挙公約を掲げて当選されました。これは、知事がこの間「福岡県が発展していくためには、次代を担う人財を育成することが大切」と県政における最も重要な柱として掲げていることにも通じます。まさに、本県における子ども政策への取組み、特に次代を担う人財の育成や、子どもの貧困ゼロを推進していくための取組みは、本県の重要な政策になっていくものと確信しています。
そのためにも、本県の子どもがおかれている現状をつまびらかに把握することが前提であり、欠かせないことだと思います。この点については、先の9月定例会の決算特別委員会において我が会派の川?俊丸議員が質したところです。その際、17歳以下の生活保護率や小中学校の就学援助率から、福岡県が全国に比べ大変厳しい状況にあると認識しながらも、福岡県独自の子どもの貧困率の調査は行われていないこと、また、県内5か所に設置されている子ども支援オフィスの相談内容のみで県内の実態把握を図ろうとしている事などが答弁されました。このような調査だけでは、知事が掲げる子どもの貧困ゼロを目指す政策を効果的、具体的に推進できないのではないかと思います。
子どもの貧困に関する都道府県の独自調査は、大阪府、愛知県、北海道が実施しています。
そこで1点目に、知事公約の実現のためにも、福岡県の子どもの貧困の現状などを明らかにすべく、県独自の調査を実施すべきと考えますが、知事の認識をお尋ねします。
本県では2016年に「福岡県子どもの貧困対策推進本部」が設置されています。推進本部の設置目的は「本県における子どもの貧困対策に関する施策を全庁的に推進するため」と規定され、知事を本部長とし、執行部の全部長、教育庁、警察本部長で構成されています。 こうした全庁的な組織も、子どもの貧困対策への取組姿勢を示すためには必要だと思いますが、子どもの貧困をゼロにするための取り組みを具体的に進めるためには、機動性の高い、実効性のある組織が必要であると考えます。
そこで2点目に、知事は子どもの貧困対策の推進体制について、どのようにお考えなのかお示しください。
次に、「こども基本法」では、地方公共団体は、国が来年度に策定する「こども大綱」を勘案し、「こども計画」を策定するよう努めるとされています。また、同法では、地方公共団体は、こども施策を策定、実施し、及び評価するにあたっては、施策の対象となるこども又はこどもを養育する者の意見を反映させるために必要な措置を講ずることとされています。
そこで3点目に、子どもの貧困対策は「こども計画」の中に位置づけるとされていますが、「こども計画」の策定にあたり、当時者である子どもの意見を反映させるため、どのような仕組みを考えておられるのか、知事にお伺いします。
保育所の安全な送迎バス運営に対する支援について伺います。
昨年7月、福岡県中間市で5歳の男の子が送迎バスの車内に取り残され、熱中症で死亡した事件の裁判で、先月8日、福岡地方裁判所は「極めて基本的な注意義務を怠った過失は重い」として、業務上過失致死の罪に問われた、当時の園長と降車補助を行った保育士に有罪判決を言い渡しました。当時、園では慢性的な人員不足から、日常的に園長が1名のみでバスを運行し、複数の園児を送迎していたこと、園児の乗降確認や園児の保育施設への引継ぎが適切に行われていなかったことがわかっています。
福岡、静岡と立て続けに起きた通園バス置き去りの再発防止に向け、国は来年4月から送迎バスに安全装置の設置を義務化し、その補助費用を、2022年度第2次補正予算案に盛り込みました。しかし、こういった保育所での事故は、慢性的な人手不足も原因の一つであり、安全装置の設置義務化のみでは、根本的な解決にはなりません。4歳児以上の園児に対する保育士の配置基準は、1948年から70年以上変わらず、他国と比較しても、日本は保育士一人が受け持つ子どもの数が多く、負担が大きいことが指摘されており、国には早期の改善を要望します。その上で、以下、質問します。
まずはじめに、本県において送迎バス等を運行している認可保育所は何園あるのか、その割合とあわせて実態をお示しください。また、保育所での送迎バスの必要性についてどのようにお考えか、お聞かせください。 これまでもバス運行については、園と保護者の私的契約による有償サービスとして、園にその運営が委ねられてきましたが、園独自の運営にも限界があると思います。安心安全に子どもたちを送迎するためには、行政の公的支援が不可欠です。
しかしながら、現状の公的支援では、幼稚園や認定こども園の1号認定のうち、送迎を行う施設には、送迎バスの運転手の人件費を加算する「通園送迎加算」が公定価格に含まれますが、保育所、認定こども園の2・3号認定にはその加算が含まれていません。保育所のバス送迎は、平成8年の厚生労働省通知において、保育所の設置場所等の地域状況を勘案して行ってもよい、とされています。
そこで2点目に、送迎バスが運行されていなければ、保育所に通園できない園児、保育所を利用しなければ、仕事や生活に支障が出る保護者もおられるのは事実です。そのような家庭が切り捨てられないように、保育所の送迎バスの運行に対して、県として何らかの支援を講ずるべきではないでしょうか、知事の考えをお聞かせください。
次に、下水汚泥の更なる有効活用についてお聞きします。
世界的な穀物需要の増加やエネルギー価格の上昇に加え、ロシアによるウクライナ侵略、円安等の影響により、化学肥料原料の国際価格は大幅に上昇し、その結果、肥料価格が高騰しています。このため、先の9月定例会では、肥料価格高騰対策として、県は22億9千万円余の補正予算を編成し、農業者を支援している状況です。
そうした中、現在注目されているのが下水道から排出される汚泥です。この汚泥には、窒素やリン等の栄養分が含まれることから、肥料化による農業利用に有効とされ、下水道資源とも言われています。また、2015年に施行された改正下水道法において、発生汚泥の処理に当たり、肥料等として再生利用するよう努めることが明文化されたところです。
その後、国土交通省が2017年8月に策定した「新下水道ビジョン加速戦略」では、重点項目の1つとして「BISTRO(ビストロ)下水道」と称し、下水道資源の農業利用を推進すべきと明記されています。また佐賀市では汚泥の肥料化を2009年から開始しており、現在では発生汚泥の全量を肥料化する事業に着手しています。近年の肥料価格高騰に伴い、引き合いが急激に増えたとのことです。県内においても、下水汚泥ではないものの、大木町では浄化槽汚泥等を液肥化する事業を長年行っています。
ただ下水汚泥は、ご存じの通り様々な性質の重金属等が混入するため、その処理を適正に行うことが大切です。その上で下水汚泥を本県としても貴重な資源として活用することは、持続的な資源の循環や、環境に配慮した農林水産業の推進といったSDGsや、本県が進めるワンヘルスの観点からも非常に重要ではないでしょうか。
そこで以下、知事に3点質問致します。
1点目に、本県が管理する下水道浄化センターの下水汚泥について、その処理の状況はどのようになっているのか、現状をお示し下さい。
2点目に、SDGsやワンヘルス、肥料の安定供給につながる下水汚泥の肥料化について、知事はどのように認識しているのか、お聞きします。
3点目に、本県の下水汚泥についてこれまで以上に肥料化を促進するため、本県が管理する下水道浄化センターの下水汚泥のさらなる肥料化や、市町村等管理の下水汚泥の肥料化促進を県も支援することについて、知事はどのように取り組まれるのかお聞きします。
次に、教職員の働き方改革に資する公立学校の部活動指導の改善について教育長にお聞きします。
教職員の働き方改革については、我が会派も度々教育長を質してきました。特に部活動顧問への就任は、土日も含め多くの時間を割かれ、大きな課題と指摘してきました。そのような中、教職員の働き方改革の一環として、部活動指導員制度が2017年度から開始され、来年度からは休日における地域移行が段階的に開始されます。
そこで1点目に、部活動指導員及び休日の部活動の地域移行について、教職員の働き方改革の観点からどのように認識されているのか、お伺いします。
次に、昨年12月定例会代表質問において我が会派の山本議員が部活動指導員について質した際、教育長は
「県立学校においては配置が進んでいない学校に対して、地域のスポーツ指導者をホームページ上で紹介するスポーツリーダーバンクの積極的な活用や、大学との連携などを指導する。」
「市町村教育委員会については、教育長会や指導主事研修会などで部活動指導員配置に関する好事例、優良事例について情報提供を行うとともに、配置していない市町村に対して個別の助言を行う」
と答弁されました。
そこで2点目に、この答弁に基づき、県立学校、市町村立学校において、部活動指導員の配置状況や取組みは、その後どのように進んだのか、それぞれお答え下さい。
3点目に、部活動指導員の役割は、大会や試合の引率、指導計画の作成など多岐にわたります。多くの現場では、それらを今も教員が受け持っている実態があると聞いています。県教育委員会として、必要な役割分担について、改めて適切な指導を行って頂きたいと思いますが、いかがでしょうか。お答え下さい。
さて、国の来年度予算案によると、中学校の部活動指導員の配置は、現在の約2倍が見込まれているようです。当然、本県においても、さらにその配置を進めるべきだと思います。
そこで4点目に、県立学校においてはどのように増員していくつもりなのか、公立中学校においては、市町村教育委員会をどのように支援していくのかお聞きします。
次に公立中学校における休日の部活動の地域移行について教育長に伺います。
本件についても、教職員の働き方改革につながるものとして来年度より3ヶ年で段階的に地域移行を目指すこととなっています。
そこで5点目に、休日の部活動の段階的な地域移行を、市町村が円滑に進めるため、県教育委員会はどのように取り組んでいるのか、また今後どう取り組んでいくのか、お示しください。
さて、部活動の地域移行で必要となる多様な人材の多くは都市部に偏在しています。都市部ではない市町村や市町村教育委員会では人材の確保競争が激しくなるとも考えられますし、どうしても確保できない公立中学校が出てくることも考えられます。
そこで6点目に、都市部ではない地域において、部活動の地域移行に向けた指導者の確保については、市町村域を越えた県教育委員会の支援、調整が重要と考えます。どのような支援や調整を行われるのか、方針をお聞かせください。
次にニセ電話詐欺対策について、警察本部長にお聞きします。
本県のニセ電話詐欺の被害額は、2017年の12億4千万円をピークに、2020年には3億9千万円へと大幅に減少しました。しかし、2021年の被害額は7億6千万円であり、今年に至っては、6月までの半年間で、昨年同時期比で2.3倍の3億9,230万円と更に増加しています。
福岡県警の発表では、被害者全体の約8割が65歳以上の高齢者で、同様に被害者全体の約8割が女性とのことです。このニセ電話詐欺は、老後の蓄えとしてコツコツと貯めてきた、高齢者の預金を狙う卑劣な犯罪です。また、口座への振り込みや郵送、手渡しなどを被害者自身が行うことから、被害者が自責の念を強く持ち、場合によっては被害そのものを警察に言えないケースも多いとのことです。また、この犯罪は暴力団の資金源にもなっていると言われ、暴力団撲滅を掲げる本県にとっても、極めて憂慮すべきことだと思います。
ニセ電話詐欺は、年末が最も被害が増加する時期でもあり、ニセ電話詐欺の撲滅に向け、取組みの強化を強く望む立場として、以下、警察本部長に3点、お聞きします。
1点目に、近年の増加傾向について、その原因をどのように分析しているのか、また、この増加傾向に対して、県警としてどのような取組みを行ってきたのか、お聞きします。
2点目に、過去5年間のニセ電話詐欺の検挙数について、被害状況と比較して、具体的にお示し下さい。またその状況についての警察本部長の認識をお聞きします。
3点目に、今後の体制強化についてです。
兵庫県警には「特殊詐欺特別捜査隊」が本年9月に発足しており、同様の組織は愛知県警、大阪府警にも設置されているとのことです。
現在、本県でもプロジェクトチームを編成し、対策に当たっていることは承知していますが、兵庫県警のように、新たな隊を構築し、体制を強化すべきだと思います。この点について警察本部長としてどのように認識し、今後どのように取り組むのかお聞きします。
最後に、私の地元、糟屋郡における主要渋滞箇所対策と通学路の安全確保についてお聞きします。
福岡県交通渋滞対策協議会は、糟屋郡内の8箇所を『主要渋滞箇所』として公表していますが、このうち、新宮町上府交差点を除く、志免町の五斗蔵、大的、須恵町須恵中央、粕屋町の扇橋、長者原、門松、大隈跨道橋交差点の7箇所が県道の交差点です。つまり、糟屋郡では、県道の交差点で円滑な交通が阻害されており、県道の渋滞緩和が喫緊の課題であると強く感じています。私自身、毎日各交差点で清掃や街頭活動を行い、間近でその渋滞を目にしていますが、中でも粕屋町の門松交差点は平日・休日・時間帯を問わず、慢性的に渋滞し、ドライバーはもとより、沿線住民の生活に大きな支障が出ています。1日も早いバイパスの開通と渋滞緩和を望むところです。
そこで1点目に、糟屋郡内において県が管理する7箇所の主要渋滞箇所に対する知事の認識をお聞かせください。その上で、門松交差点をはじめとした主要渋滞箇所対策にどのように取り組むのかお聞かせください。
コロナ禍で配送需要が急増し、楽天などの大型物流倉庫が糟屋郡内、とりわけ福岡インター周辺に相次いで建設されています。それに伴い、大型トラックの通学路への流入も増加しており、保護者の方や地域の方から、更なる安全対策の徹底などの要望をお聞きしています。
特に、粕屋町の大川小学校横を通る県道伊賀仲原線は、通学路であるにも関わらず、歩道がなく、車道も非常に狭いため、傘をさすと車両と接触してしまうこともあります。また、同県道とJR香椎線が交錯する伊賀踏切は、特異な形状で、踏切内に歩行者が通るスペースがなく、加えて踏切の前後で5方向から車両が侵入してくるため、非常に危険な踏切です。こうした状況に対して、地域の方や保護者の方が旗当番として、子どもたちの安全を守っておられますが、旗当番の大人もまた危険に晒されている状況です。警察による交通監視活動も実施されていますが、大型化、増加し続ける車両に対して効果は限定的であり、根本的な解決には繋がっていないと感じます。
昨年6月の千葉県八街市の交通事故を受けて、県が学校、道路管理者、警察等と連携し実施した通学路の緊急合同点検において、要対策箇所とされた県内2,365箇所のうち、1765箇所については、本年3月末に対策が完了したことが公表されています。この対策は学校、警察などの関係機関等で対応した施策もありますが、大半は道路管理者のハード施策によるものと承知しています。
そこで2点目に、昨年の通学路の緊急合同点検後の県管理道路における対策の進捗状況をお聞かせください。その上で、県道伊賀仲原線の緊急合同点検を踏まえた現在の対策状況をお尋ねします。また、併せて、この路線の今後の抜本的な対策についてもお聞かせください。
問 総合計画に掲げた取組について
まず、「次代を担う『人財』の育成」では、様々な分野で挑戦、活躍し、本県の発展を担っていく人材を育成していく。
主なものを挙げると、子どもたちが県内どこでも充実した環境で学ぶことができるよう、県立高校や特別支援学校などに、タブレット型パソコンを一人一台整備することとした。また、スタンフォード大学の協力を得て、英語による異文化理解教育プログラム「Stanford e-Fukuoka」を開講し、高校生を対象に、実践的な英語能力を身に着けることができるハイレベルな学びの機会を提供した。
スポーツ分野では、「タレント発掘事業」をパラスポーツ分野に拡大した「フクオカ・パラスター・プロジェクト」をスタートさせた。さらに、産業分野では、「九州DX推進コンソーシアム」を立ち上げ、中小企業におけるDX推進の中核人材の育成を進めているほか、農業大学校のカリキュラムを全面的に見直し、スマート農業機械を導入して、農業者の先端技術習得を支援するリカレント教育を実施している。
「高齢者、障がいのある人への支援」についてである。
高齢者への支援については、「認知症カフェ」の運営上の課題を解決するため、カフェの運営者等を対象とした相談窓口を開設したところである。また、9月21日の世界アルツハイマーデーに合わせ、県庁ロビーでの啓発パネルの展示や認知症当事者による講演会により、県民の方に認知症に対する理解を深めていただいた。さらに、認知症等で判断能力が不十分な方の権利を擁護する成年後見制度の利用促進に係る広域的な課題を協議していくため、市町村や弁護士会、金融機関、家庭裁判所等で構成するネットワーク会議を設置したところである。
障がいのある人への支援としては、日常的に医療的ケアを必要とするお子さんとその家族を支援するため、こども療育センター新光園内に医療的ケア児支援センターを開設した。また、日本財団との連携のもと、障がいのある人の収入向上を図るため、国立国会図書館の蔵書デジタル化事業を行う「就労支援の場」を、県内2か所に開設した。
「地域防災力と危機管理の強化」については、今年度から、市町村における避難行動要支援者の個別避難計画の作成が進むよう、避難支援関係者間で連携を図るための協議会の設置、避難支援者の候補となる方の洗い出しなど、避難支援者を確保するための取組を市町村と連携して行っているところである。また、危機管理を強化するため、「県地域防災計画」等の各種計画の更なる充実等を図っている。
総合計画に掲げた本県の目指す姿である「誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県」の実現に向け、こうした取組を着実に進めているところである。
問 令和5年度当初予算の編成方針について
私たちを取り巻く情勢は、世界的な物価高騰に加え、DX、脱炭素化の推進など目まぐるしく変化しており、これらに的確に対応するとともに、未来を見据えて、成長、発展の歩みを力強く進めていかなければならない。令和5年度は、さきほど述べた今年度の取組を踏まえ、これをさらに一歩前進させてまいる。
まず重要であるのは、「次代を担う『人財』の育成」である。
将来の福岡をつくり、担っていくのは人である。学校教育の充実、とりわけICTを積極的に活用した教育を進めてまいる。青少年アンビシャス運動の課題を整理し、見直しを行うとともに、世界に羽ばたく青少年のチャレンジを応援する取組を充実させていく。産業人材については、中小企業の半導体・DX人材を育成するとともに、農業では、経営感覚に優れ、スマート化など新たな技術に対応できる人材の育成に取り組む。
2つ目は、「世界から選ばれる福岡県の実現」である。 産業団地の造成を進め、国内外からの戦略的な企業誘致に取り組むとともに、産学官が連携し、引き続き、国際金融機能の誘致を進めてまいる。農林水産物のブランド化や輸出など販売の拡大に力を入れるとともに、現在の円安を好機と捉え、戦略的なインバウンド誘客に取り組んでまいる。さらに、「ツール・ド・九州2023」大会など、国内外から観光客を見込める大規模イベントの実現に向け、着実に準備を進めてまいる。併せて、将来の発展基盤を充実するため、福岡空港の滑走路増設を着実に進めるとともに、北九州空港の滑走路延長、北九州下関道路の早期実現を目指す。
3つ目は、「ワンヘルスの推進」である。
農林水産物等のワンヘルス認証制度、ワンヘルスの森などを通じて、県民や事業者におけるワンヘルスの実践を促進する。また、全国初のワンヘルスの実践拠点となるワンヘルスセンターの整備や、本県に設置される、世界におけるワンヘルスの実践活動をリードするFAVAワンヘルス福岡オフィスと連携した取組により、ワンヘルスの世界的先進地を目指していく。
4つ目は、「成長産業の育成」である。
コロナ禍でも、ピンチをチャンスに変え、将来への発展の種をまき、芽を育てることが重要である。発展的に改組・新設した産学官の推進組織を活かして、取組を前進させてまいる。グリーンデバイスの開発・生産拠点の形成を目指すとともに、バイオ、宇宙ビジネス、水素、自動車、再生可能エネルギーなどについて、未来を切り拓く産業への成長を図る。また、大学発スタートアップなどを支援する新たな取組を進めていく。
そして、県内の雇用を支える中小企業については、AIを活用した検査工程省力化など生産性向上や事業展開・承継を支援してまいる。本県の基幹産業である農林水産業では、大規模化やスマート化など生産力を強化していく。引き続き、感染症対策に取り組むとともに、観光をはじめ、コロナ禍で影響を受けた地域経済を立て直してまいる。被災地の復旧・復興に全力を挙げるとともに、流域治水を推進し、防災・減災、県土強靭化に取り組んでまいる。全ての人の人権を守り、ジェンダー平等、女性の活躍、障がいのある方の自立と社会参加を進めるとともに、スポーツや文化芸術の振興、健康づくりに取り組んでまいる。
こうした取組を進めながら、地方創生の基本である住み慣れたところで働く、長く元気に暮らす、子どもを安心して産み育てることができる地域社会づくりを一層進めてまいる。これまでお認めいただいた多くの施策、そして令和5年度の当初予算を通じ、「誰もが安心して、たくさんの笑顔で暮らせる福岡県」の実現に向け、引き続き、全身全霊で取り組んでまいる。
問 市町村との連携強化のための取組について
県としては、「住民に最も近い基礎自治体である市町村の声をしっかり受け止め、政策の方向性を迅速・明確に示し、市町村とともに政策を進めるための基盤となるプラットフォームを構築していく。その上で、市町村には、それぞれの規模や地域の実情に応じた事業を組み立てていただく。このようなスタイルを作っていく」との考えで、本年度新たに「市町村振興局」を設置した。
4月以降、局を統括する市町村振興局長は、40市町村、延べ59回市町村を訪問するとともに、様々な機会を捉えて、ほぼ全ての市町村長の皆様の声を直接聞かせていただいた。また、新しく配置した3人の地域政策監も担当地域に頻繁に足を運び、県と市町村の信頼関係を強固にし、地域の実情や課題の把握に注力してまいった。
そして、市町村の政策立案やその推進を支援する「政策支援課」と、市町村の行財政の円滑な運営を支援する「行財政支援課」の両課が一体となり、局を挙げて支援を行っているところである。
具体的には、
- ① BRT新駅設置や二次交通の整備に係る方策
- ② 情報システム標準化や庁内のDX化に係る適切な手法や財源措置
- ③ 廃校を活用した子育て支援の拠点整備に係る財源措置
などについて、助言や庁内各部及び国等の関係機関との折衝を行い、市町村の課題解決につなげている。
問 市町村の課題に対する認識について
本年4月以降、市町村振興局に対し、新たに、
- ①マイナンバーカードの普及支援策を含むデジタル化の推進
- ②公共施設の老朽化対策
- ③職員の人材育成や行財政改革
- ④空き家や地域交通など人口減少に伴い顕在化してきた課題への対応
など様々な相談が寄せられている。
このような相談を受ける中で、市町村は、それぞれの地域で行政運営に取り組むにあたり、特に人材や情報が不足しており、それらは市町村間でも格差があることが再確認された。
私自身も、市町村長の皆様と話をする機会が多々あるが、その多くから「県の姿勢が変わってきた。これから、もっといろいろなことを相談したい。」との声を直接お聞きしている。やはり、市町村との信頼関係を築くことが極めて重要だと、改めて認識したところであり、それぞれの地域の実情に応じた、市町村の立場に立った一層の支援につなげていきたいと考えている。
問 市町村振興に関する今後の取組について
さきほど来、述べてきたとおり、県としては、引き続き、足繁く市町村を訪問し、市町村に寄り添って丁寧に対応し、信頼関係をより強固にしていくことが、何よりも重要と考える。県内には、過疎地域や旧産炭地域など行財政運営に苦慮している市町村が数多くあり、そうした市町村に対し、その規模や地域の実情に応じて、きめ細かに支援してまいる。
それに加えて、来年度は、地域振興施策について県からの情報提供の場であった「地方創生市町村圏域会議」を見直し、市町村振興局に加え、県庁内の関係課もメンバーとして、
- ① 買い物、地域交通等住民の生活を支える機能の確保
- ② 災害への対応
- ③ 次世代の人材育成
- ④ 施設・インフラ等の資源や専門人材の共同での利活用
など広域的な地域の課題を協議し、必要に応じて専門的な助言を行うなど、市町村が将来にわたって主体的に課題解決に向けて取り組めるよう支援してまいる。併せて、市町村職員の皆さんが、中長期的な視点で政策を立案していくための人材育成について、どのような取組が効果的か、市町村の意見も聞きながら検討してまいる。
問 ジェンダー平等に関する職員の研修について
これまで実施してきた幹部職員や本庁の課長補佐等を対象とした研修では、ジェンダー平等の理念とその重要性や、男女別データに表れている差異の背景や要因を分析し、政策を企画・立案する手法等について学んだところである。研修後のアンケートでは、全ての職員が「施策にジェンダー平等の視点を反映する参考になった」と回答しており、有効な研修になっているものと認識している。
これまでの研修は主に政策の企画・立案に携わる職員を対象に行ってきた。しかし、事業の実施にあたっても、性別に関わらず誰もが利用・参加しやすいものになっているか、事業効果が男女それぞれに寄与しているかなどジェンダーへの配慮が必要であり、全ての職員がジェンダー平等の視点を学ばなければならないと考えている。
このため、毎年各所属において県政の課題をテーマとして実施している研修に、ジェンダー平等をテーマに取り入れることや、企業、経済団体等を対象に行うセミナー等を職員も視聴できるよう録画配信するなど、様々な手法を検討してまいる。
問 ジェンダー平等推進のための具体的な施策への反映について
県のあらゆる政策分野にジェンダー平等の視点を取り入れ、施策に反映していくためには、各課において、施策を自己点検し、改善する仕組みが必要であると考えている。
このため、今年度、男女共同参画審議会委員の意見も伺いながら、
- ・現状を男女別に把握しているか
- ・事業内容等が固定的な性別役割分担を前提としたものになっていないか
など、施策をジェンダー平等の視点から点検するためのチェックリストを作成し、各課において事業の企画・立案、実施のそれぞれの段階で点検を行うこととした。
今後、先ほど申し上げた研修により、ジェンダー平等に関する職員の理解を深めるとともに、事業の進捗状況や効果・課題などを検証する行政評価において、このチェックリストによる点検も行い、その結果を事業の企画・立案や予算等に反映してまいる。
問 知事部局における部長相当職に占める女性の割合について
知事部局には、現在26名の部長相当職がおり、そのうち女性職員は2名、割合で7.7%となっている。過去10年においては、概ね1名ないし2名で推移している。
女性の活躍推進は、組織の活力向上に資するものであることから、これまでも幅広い業務への配置や国の省庁への派遣など、女性職員の人材育成の取組を積極的に推進してきた。今年度の女性登用率は、10年前と比べ、課長級では5.8%から20.6%へ、課長補佐級では11.2%から27.7%へと、それぞれ大幅に上昇し、いずれも過去最高となるなど、将来の部長相当職となり得る人材も着実に増加している。
今後も、多様な経験を踏むためのポスト配置など、部長相当職への登用を見据えた育成に特に意を用いながら、引き続き女性職員の積極的な登用に努めてまいる。
問 第7波を踏まえた体制整備について
新型コロナとインフルエンザの同時流行に備え、第7波までの対応に加え、発熱外来のひっ迫を回避し、必要な方が適切に医療にアクセスできるよう、体制を整える必要がある。このため、発熱外来を増やすとともに、新たに休日・夜間に開設する発熱外来や、その処方箋を受け付ける調剤薬局に対し、協力金を給付する。
また、同時流行した場合に重症化リスクの高い方の受診機会を確保するため、重症化リスクの低い方を対象とする「新型コロナ自宅療養者オンライン診療センター」や「インフルエンザオンライン診療センター」を、今後の感染状況に応じて機動的に開設できるよう、現在、準備を進めている。オンライン診療センターは、休日・夜間に症状が悪化し、その不安から救急要請をしていた軽症者にも対応できることから、救急搬送困難事案の減少にもつながると考えている。
さらに、発熱外来における、患者からの問合せ等に対する負担の軽減と患者の円滑な受診につなげるため、発熱外来の混雑状況等をスマートフォン等で確認できるシステムを新たに構築する。こうした取組により、新型コロナとインフルエンザの同時流行に対応してまいる。
問 検査キットの配付について
65歳以上の高齢者、基礎疾患がある方、ワクチン接種2回未満の方は新型コロナに罹患すれば重症化するリスクが大きくなることから、自己検査ではなく、速やかに発熱外来を受診していただく必要がある。このため、検査キットの配付対象については、無条件とせず重症化リスクの低い有症状者に限定しているところである。
県では、感染拡大時においても、重症化リスクの高い有症状者が発熱外来を確実に受診できるよう、重症化リスクの低い有症状者については、検査キットで陽性の場合は、発熱外来を受診せず、陽性者登録センターへ登録できる体制を整備している。
問 検査キット備蓄の広報について
感染拡大時には発熱外来が混雑し、速やかに診療・検査を受けられない場合も考えられるため、検査キットや解熱薬などの備蓄について、私の記者会見などを通じ、県民の皆様に繰り返しお願いしてまいった。
このほか、
- ・県ホームページやSNS
- ・主要駅や繁華街、大型ショッピングモール等のデジタルサイネージ
- ・市町村の広報媒体
などを活用し、呼びかけを行っているところである。また、検査キットについては、「研究用」ではなく、国が承認した「医療用」もしくは「一般用」を使用するよう、注意喚起を行っている。
今後は、新たに県広報紙や新聞広告による広報のほか、九州経済連合会や商工会議所、商工会などの関係団体等を通じて事業者や学校、保育所等に対し、従業員や職員に呼びかけていただくよう協力依頼も行ってまいる。また、検査キットを購入できる店を分かりやすくお知らせするため、現在、県薬剤師会等において、「医療用」「一般用」の検査キットを取り扱う薬局・薬店のリストを収集しており、まとまり次第、県ホームページで公表してまいる。
問 オンライン診療センターの利用促進について
「新型コロナ自宅療養者オンライン診療センター」については、健康フォローアップセンターが、自宅療養者の方からの症状の悪化や受診の相談を受けた際に、ご案内することとしている。また、「インフルエンザオンライン診療センター」については、県のSNSや広報媒体を活用して、県民の皆様に幅広く周知してまいる。
オンライン診療センターの利用にあたっては、専用のホームページから申し込んで、アプリを入手いただき、このアプリ上で、診療日時の予約、オンライン診療の受診、薬の受取調整などが一元的に行えるようにする。また、利用者向けのコールセンターを設置し、操作方法などの問合せに丁寧に対応してまいる。
こうしたオンライン診療センターの受診の流れを分かりやすく取りまとめて、県のホームページに掲載することとする。
問 がん感染症疾病対策課の体制整備について
がん感染症疾病対策課は、難病、がん、疾病、感染症への対策に加え、新型コロナウイルス感染症対策本部の事務局の役割を担っている。
新型コロナの感染拡大に伴い、事務局の業務が増大したことから、専任職員と他部からの兼務職員をあわせて、最大105名まで事務局の人員を増員した。また、疫学調査や宿泊療養などを担当する班を最大16班設置することにより、課と事務局の組織を明確に分離し、本来業務が滞らないよう、その執行体制を確保している。
なお、次の感染症に備えるため、今国会で改正された感染症法では、都道府県は、
- ① 医療機関との間での病床確保に関する協定の締結、
- ② 入院調整の方法や医療人材の確保等について保健所設置市などと議論・協議を行う連携協議会の創設、
などに取り組むこととされたことから、そのために必要な体制を確保してまいる。
問 コロナ終息後の保健所体制とハード面の整備について
新型コロナ感染症のような新興感染症は、いつどこで発生するかわからない。そのため、「陽性者の病状把握・入院調整」、「疫学調査」、「自宅療養者の健康観察」など重要な役割を担う保健所は、新興感染症の流行の初期段階から速やかに機能できるよう準備をしておく必要があると考える。
先ほど述べた改正感染症法では、平時からの備えを確実に推進するため、国の基本指針に基づき策定する都道府県の予防計画に、新たに「保健所の体制の確保に関する事項」を記載することとされたところである。
新興感染症に対するハード面も含めた保健所の体制については、本県のこれまでのコロナ対応を踏まえつつ、今後明らかになる国の基本指針の内容を見極めた上で対応してまいる。
問 県独自の子どもの貧困の実態調査について
子どもの貧困の実態把握のためには、貧困の世代間連鎖の観点から、子どもだけでなく、親の困窮状況についても把握する必要がある。そのため、ひとり親家庭の正規雇用の割合等、親の生活実態を反映する11項目を含めた26の指標によって、子どもの貧困の現状把握を行っているところである。
また、子ども支援オフィスの相談記録からは、相談者の世帯月収や困りごとの内容に加え、子どもへの養育や不登校、ひきこもりなどの子どもが抱える課題等を分析している。相談件数も、コロナ禍において年間平均約1,300件と、コロナ禍前の約2倍に増えており、相談員が直接聞き取った記録の分析により、実態を把握できていると考えている。
引き続き、これらの指標や子ども支援オフィスの相談内容の分析に加え、今後は、町村部に限らず、市部の実態も把握するため、県と市の自立相談支援機関の連絡会議を充実させて、その中で相談内容を共有し、施策の立案や充実に努めてまいる。
問 子どもの貧困対策の推進体制について
子どもの貧困対策は、子どもの現在及び将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、全ての子どもが心身ともに健やかに育成され、その教育の機会均等が保障され、子ども一人ひとりが夢や希望を持つことができることを目指している。来年4月施行の「こども基本法」においても、子どもの貧困対策はこども施策に必ず盛り込むべき要素とし、他の施策と相まって総合的かつ一体的に推進するとされている。
県は、こども施策の推進について、こども施策を一元的に策定実施する「こども家庭庁」、及び、「こども家庭センター」を設置して住民の皆様に総合的・一体的にこども施策を提供する市町村のカウンターパートとして、新たな課を福祉労働部に新設し、県内どの地域にあっても、健やかな成長に対する切れ目ない支援が受けられ、こどもの意見が尊重されることを推進することによって、「こどもまんなか社会」を目指したいと考えている。
同課において、福祉労働部内をはじめ数多くの地域の社会資源とのつながりを生かし、医療、保健、福祉、教育、療育等の多分野にわたる「県こども計画」の策定の総合調整や、こどもの貧困問題、家庭・学校以外のこどもの居場所づくりなど、近年のこどもを取り巻く新たな部局横断的な課題にも機動的に対応してまいる。
問 子どもの意見の反映について
当事者である子どもの意見を反映するためには、例えば、小・中学校や子ども食堂、児童福祉施設における意見交換や、子どもや若者にとって身近なSNSを活用した意見聴取などの方法が考えられる。
子どもが意見を言いやすい雰囲気や場を設定し、子どもの年齢に応じた聴き方を工夫することが必要になると考えている。今後、様々な環境、年齢の子どもたちから、どのように幅広く意見を吸い上げ、こども計画の策定に反映していくのが良いのか、その方法をよく検討してまいる。
問 送迎バス等を運行している認可保育所の実態及び送迎バスの必要性について
今年の9月に実施した調査では、937園中84園において、バス等による送迎を行っており、その割合は、9.0%となっている。
保育所におけるバスの送迎は、保育所の設置場所等それぞれの状況を踏まえて、保育外のサービスとして、必要に応じ実施されているものと認識している。
問 送迎に対する公的支援について
核家族化の進展や共働き家庭の増加に伴い、子どもを保育所に預ける家庭の割合は高くなっており、地域の交通事情などによっては、子どもの送迎サービスが必要な方もいらっしゃると思う。県内の市町村では、国の補助制度を活用し、通園バスの運営を行い、複数の保育所へ園児を送迎している例もある。また、地域において育児援助を行うファミリーサポートセンター事業には、有償ボランティアによる送迎サービスもある。
今後、通園バスの利用実態や市町村の支援状況について調査を行い、調査結果やただいま申し上げたような支援制度について、市町村や保育所に対し、情報提供してまいる。
問 県が管理する下水道浄化センターの下水汚泥の処理状況について
県では、7か所の下水処理場を供用しており、1日あたり約200トンの下水汚泥が発生し、その全量を有効利用している。
その処理状況についてである。御笠川浄化センターにおいては、下水汚泥の固形燃料化施設を有しており、生成した燃料を火力発電所に売却し、売却益を運営費に充てている。その量は、下水汚泥全体の約44パーセントに当たる。それ以外の下水汚泥は、産業廃棄物として処理料を支払い、処理施設に引き受けてもらっている。その内訳は、セメント工場でセメント原料としているのが約34パーセント、肥料化施設で肥料の原料としているのが約22パーセントとなっている。
問 下水汚泥の肥料化に関する認識について
国においては、下水汚泥が燃料や肥料として利用が図られるよう、平成27年に下水道法を改正した。これは、再生可能エネルギーの導入加速化や、循環型社会の形成を目指す趣旨である。
県としては、下水汚泥の肥料化による廃棄物の削減や資源循環は、SDGsの目標の1つである「つくる責任つかう責任」や、ワンヘルス推進行動計画の柱の一つである「環境保護」につながり、併せて肥料の安定供給にもつながるものと認識している。
問 下水汚泥の肥料化の促進について
県の浄化センターにおいては、下水汚泥が日々大量に発生することから、安定的に受け入れが可能な大規模な肥料化施設が必要だが、現在、県内には1箇所しかなく、受け入れ可能量も限られている。今後も、当該施設と緊密な協議を行って受け入れ可能量を確認していくとともに、その他の小規模な施設についても、受け入れ可能量の動向を注視してまいる。
市町村においても下水汚泥の全量を有効利用しており、全体の約10パーセントが肥料の原料として活用されている。県としては、実務担当者会議等において、先進事例の紹介や情報交換を行っていくとともに、今後、市町村からの肥料化の促進に向けた相談に対し必要な助言を行ってまいる。
問 部活動指導員の活用及び地域移行と働き方改革について(教育長答弁)
部活動指導員の活用及び休日の部活動の地域移行は、専門的な指導機会の確保や子供たちにとって望ましいスポーツ環境の構築とともに、教職員の超過勤務縮減につながるものと認識している。
問 部活動指導員の配置状況及び取組について(教育長答弁)
県立学校については、11月現在、昨年同時期と同程度の102校に265名が配置され、大学と連携して学生を配置するなどの取組も進んでいる。また、市町村立中学校については、11月現在、23市町村に134名が配置され、昨年同時期より増加している。今後も、人材確保方策の事例や配置による効果等について情報提供を行っていく。
問 部活動指導員と教職員の役割分担について(教育長答弁)
平成29年の学校教育法施行規則の改正により、部活動指導員が部活動顧問となることや単独で実技指導、大会・練習試合の引率等を行うことが可能となっている。このため、県立学校については、競技の特性や部活動指導員の実績等を考慮し、できる限り業務を委ねるよう指導するとともに、市町村に対し、県立学校における実践例を周知してまいる。
問 県立学校における部活動指導員の増員及び市町村教育委員会への支援について(教育長答弁)
県立学校については、部活動指導員の配置を始めた平成30年度から段階的に人数を拡充し、国が目安とした1校あたり3名の配置が可能となっているが、学校規模や専門的指導者の不足などにより、部活動指導員の増員が必要な学校があることも認識している。このため、各学校のニーズを的確に把握し、望ましい配置の在り方を検討してまいる。
市町村立中学校においては、未配置の市町村もあることから、今後も、引き続き、スポーツリーダーバンクの充実や大学との連携などにより、市町村における部活動指導員の活用を促進してまいる。
問 休日の部活動の段階的な地域移行に向けた、県教育委員会の取組について(教育長答弁)
県教育委員会では、今年度、学識経験者や市町村教育委員会、スポーツ関係団体等の代表者によって構成する「福岡県運動部活動改革協議会」を設置し、県としての方向性を検討するとともに、年2回の部活動改革セミナーを開催し、関係者に対して情報提供に努めている。
今後、国が改訂する部活動に関するガイドラインを踏まえ、市町村における円滑な地域移行を支援してまいる。
問 指導者確保に向けた県教育委員会の支援について(教育長答弁)
地域によっては競技経験や資格を有する専門的な指導者の確保が難しい状況もあると聞いている。このため、指導者の確保が難しい市町村においては、郡市の体育・スポーツ協会や各競技団体などと連携した指導者の発掘やICTを活用した遠隔指導等の指導体制の整備が必要であると考えている。
県教育委員会では、こうした点を踏まえ、今後、知事部局や関係団体と連携し、まずは、指導者確保や指導体制などについて助言できる人材を市町村へ派遣するなど、地域移行に向けた体制整備を支援してまいる。
問 近年の増加傾向に対する原因分析及び県警の取組について(警察本部長答弁)
ニセ電話詐欺が増加している原因については、様々な要素が複合的に影響しているものと考えているが、全国的に被害が増加している状況を踏まえると、犯行グループが社会情勢等に応じて、犯行手口を巧妙に変化させ、広域にわたって組織的に犯行を繰り返していることが増加の一因になっているものと認識しているところである。こうしたことから、県警察においては、被害者の多くを占める高齢者と接する機会が多い自治体や民生委員などと連携して、被害に遭わないための各種予防対策を推進しているところである。
問 過去5年間の検挙数及び被害状況に対する警察本部長の認識について(警察本部長答弁)
ニセ電話詐欺の被害状況については、平成29年以降、減少傾向にあるが、昨年より再び増加に転じ、本年は10月末現在で昨年を更に上回るペースで増加している。一方、検挙に関しては、被害の増減に関わらず、毎年60人前後の被疑者を検挙しており、本年10月末現在では、前年同期と比べ8人増え、暴力団構成員を含む53人の被疑者を検挙しているところである。
ニセ電話詐欺の更なる抑止を図るためには、指示役などを検挙することが有効であることから、引き続き、職務質問による現場検挙に加えて、犯行グループの中枢にいる被疑者の検挙に向けた突上げ捜査を強力に推進してまいる。
問 体制強化に対する警察本部長の認識及び今後の取組について(警察本部長答弁)
県警察におけるニセ電話詐欺対策の体制については、警察本部長を長とする特殊詐欺総合対策委員会を設置し、その実働部隊である「特殊詐欺総合対策プロジェクトチーム」を中心として、組織全体でニセ電話詐欺対策に当たっているところである。
県警察としては、他府県の取組なども参考としながら、情勢に応じた組織体制の見直しなど、必要な体制強化を検討してまいる。
問 糟屋郡における主要渋滞箇所の対策について
糟屋郡内において県が管理する7箇所の主要渋滞箇所は、交通量が非常に多く、慢性的に交通渋滞が発生しており、円滑な交通を確保するための対策が必要であると認識している。議員ご指摘の門松(かどまつ)交差点については、渋滞緩和を図るため、平成16年度から筑紫野古賀線においてバイパス事業を実施している。これまでにバイパス部分の工事を概ね完了させ、現在はバイパスと現道を接続する工事を進めており、早期供用を目指しているところである。
その他の6箇所においても、筑紫野古賀線、福岡太宰府線、福岡東環状線などにおいて、道路拡幅事業やバイパス事業を実施している。今後も、関係者のご理解をいただき、事業用地を確保するとともに、国からの交付金などを活用した予算の確保に努めることで、事業の進捗を図り、渋滞対策に取り組んでまいる。
問 通学路の緊急合同点検後の県管理道路における対策の進捗状況について
昨年度、実施した通学路の緊急合同点検の結果、県内で対策が必要と判断した2,365箇所のうち、県が管理する道路の対策箇所は313箇所であった。このうち167箇所については、路側帯のカラー化やガードレール設置など、即効性のある対策を国の補正予算等も活用しながら、今年度末までに完了する予定である。
残りの146箇所については、歩道設置や交差点改良など、用地買収を伴う抜本的な対策が必要となる。これらの箇所については、早期完成を目指し、事業用地の取得に努め、速やかな工事の着手に取り組んでいるところである。引き続き、市町村や県警察などと連携し、通学路の安全確保に向け、必要な対策を着実に進めてまいる。
問 県道伊賀仲原線の安全対策について
本路線の沿線には、JR香椎線伊賀駅があり、住宅や店舗が密集している。また、小学校や保育園が複数あるにもかかわらず、十分な歩道がなく、道路幅も狭い路線である。このため、これまでも地元と調整を行いながら、歩道設置などの安全対策を進めてきたところである。加えて、昨年度の通学路の緊急合同点検では、県道と交差するJR香椎線伊賀踏切や小学校付近の4箇所で、新たに即効性のある対策が必要と判断した。
現在、この4箇所について、路側帯のカラー化など、歩行空間の確保に向けて取り組んでおり、1箇所は既に完了したところである。残り3箇所についても、JRや県警察など関係機関と調整を行い、工事の準備を進めており、今年度中に完了する予定である。また、本路線における今後の抜本的な安全対策については、今回実施している対策工事完了後の状況や地元粕屋町の意向も踏まえ、その必要性について検討してまいる。







