2020年(令和2年)12月定例県議会 報告 1

2020年(令和2年)12月議会定例会は、12月1日から18日までの18日間の会期で開催されました。

開会日に執行部から上程された議案は、2020年度の補正予算議案2件、福岡県職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例、福岡県緊急経済対策資金信用保証料補填臨時基金条例の制定など条例議案7件、その他専決処分議案、契約議案など15件、計24件が上程されました。又、12月11日には追加の補正予算議案1件が提案されました。

開会日に早期議決議案5件が関係常任委員会で審議され、12月7日に本会議で可決されました。その後、代表質問、一般質問、各常任委員会を経て、12月18日の本会議で追加の補正議案を含む20件の議案と、議員提案条例「福岡県ワンヘルス推進基本条例」の採決が行われ、いずれの議案も可決されました。

民主県政クラブ県議団の代表質問の登壇者は、佐々木允議員(田川市選出)で、冒頭、県政推進の基本姿勢として、新型コロナウイルスに関して3項目を質問し、続いて、「こども宅食」、県産品の振興、スマート農業、被災地の住宅再建、教職員の長時間労働問題など教育問題、福岡県立大学に関する諸問題について、知事並びに教育長に質問しました。

代表質問の内容
一、県政推進の基本姿勢について
 1.新型コロナウイルス感染症対策
 2.コロナ禍における県民生活の支援
 3.本県の各種計画
一、子育てに困難を抱える家庭の支援、とりわけ「支援対象児童見守り強化事業」(こども宅食)の導入について
一、コロナ禍における県産品の振興について
一、再生可能エネルギー先進県の取組について
一、農業振興、とりわけスマート農業について
一、災害時における住宅再建の推進について
一、教職員の働き方改革及び運動部活動について
一、福岡県立大学の振興及び地域貢献活動への県の支援について
一、その他県政一般について

代表質問の概要

コロナ禍の収束が見えない中、今後の感染症対策、介護を必要とする感染者への対応や、会派独自の調査のデータに基づいて、雇用対策や生活支援等について質しました。知事からは、PCR検査態勢の充実や必要な病床の確保を行うとともに、高齢者施設に入所している方が感染した場合は原則入院とし、施設職員のPCR検査を実施することを明らかにしました。また雇用確保に全力を傾けること、生活福祉資金の延長や生活保護への円滑な引継ぎで県民生活を支える旨の答弁を得ました。

その他、こども宅食の普及促進、実績を上げている県産品のネット販売の継続、エネルギー先進県への積極的な取組み、地域の実情に応じたスマート農業の導入支援を提案したところ、知事からはいずれも前向きに取り組んでいく旨の発言がありました。住宅に被害を受けた被災者への支援について、迅速な応急修理を図ること、被災者生活再建支援法の改正内容の周知を図るとの回答を得ました。

教育関係では、教育長及び知事から教職員の長時間勤務の解消のため統合型校務支援システムの運用や学校での業務改善を図ること、運動部活動のあり方の指針の遵守については私立高校への働きかけ、県立学校へは個別指導を行うとの答弁を得ました。

一般質問

・山本耕一(北九州市若松区選出)
 一、県内の野鳥の鳥インフルエンザ対策について

・渡辺美穂(太宰府市選出)
 一、本県の自殺対策について

・冨永芳行(糟屋郡選出)
 一、押印廃止と行政のデジタル化について
 一、育児休業中の保育について

・中嶋玲子(朝倉市郡選出)
 一、自主防災組織の組織化と機能強化について
 一、フリースクールについて

・堤かなめ(福岡市博多区選出)
 一、福岡空港における米軍基地と土壌汚染について
 一、性暴力の根絶について

・後藤香織(福岡市早良区選出)
 一、専修学校における留学生の受け入れについて

・新井富美子(久留米市選出)
 一、コロナ禍における福岡県のDV対策について

民主県政県議団代表質問・答弁概要

一、県政推進の基本姿勢について
1.新型コロナウイルス感染症対策について
問1 現在の感染状況をどう受け止めているか、予防策、治療にどのような見解を持つか問う
(知事答弁)新規感染者数が50人を超える日も増えており、感染の再拡大に向けた注意喚起を続けていく必要があると考えている。このため、県民には、マスク、手洗い、身体的距離、三密の回避など「新しい生活様式」の実践を、事業者には、業種別ガイドラインに沿った感染防止対策の徹底など呼び掛けていく。国に対し、全国知事会を通じ、特効薬や治療法の確立を実現すること、治療薬等の開発を行う企業に重点的な支援を行うこと等を提言している。

問2 PCR検査体制の拡大状況、病床の確保状況、宿泊療養施設の確保状況を問う
(知事答弁)県内1日あたりのPCR等検査能力は、現時点約5,000件で、約6,000件にまで強化する。診療・検査体制は、発熱患者等の診療・検査を行う医療機関を「福岡県診療・検査医療機関」とし、現在1,257医療機関を指定。このうち、1,000以上の医療機関でPCR検査等を受けることができる。病床確保については重症者向けの病床90床を含む551床の病床を確保しており、最大760床の確保を目指している。無症状者・軽症者を受け入れる宿泊療養施設は、現在4つのホテルで計1,057室を確保し、今後、最大1,200室を確保する。

問3 高齢者施設で感染者が発生した際の対応策について問う
(知事答弁)入所者が感染した場合、原則入院となるが、入院調整などのために入所を継続する場合は、専用区画内の居室に移し、他の入所者と完全に区分しながら介助を行うとともに、健康状態をこまめに観察・記録し、異変があった場合には直ちに保健所に連絡するなどの対応が必要となる。こうした内容の研修用の動画とテキストを作成し、施設内での研修を行うよう指導している。また、感染症専門の看護師に介護施設等を訪問してもらい、施設内のゾーニングや防護衣の着脱の方法など感染者発生後の対応について指導している。今後、多くの施設を訪問し指導を行う。さらに、感染拡大が懸念される施設には、感染症専門の医師や看護師を緊急に派遣する。

問4 高齢者施設で働く職員に対する定期的なPCR検査等について問う
(知事答弁)高齢者施設や障がい者施設の入所者は、特に重症化リスクが高いことを踏まえ、入所系施設で入所者と接する可能性がある職員を幅広く対象とし、一斉・定期的に行うもの。今後、速やかに準備を進め、年内に事業を開始する。検査の頻度は、来年3月までの間に一人あたり3回を上限に実施することを予定。

問5 リアルタイムでの病床の状況や患者情報の把握について問う
(知事答弁)県の調整本部において、新型コロナウイルス感染症患者の入院調整を行う際、病床の利用状況や患者の重症度等を関係者間でリアルタイムに共有できる独自のシステムを構築し、これを活用して円滑な調整を図っている。また、新型コロナ患者を受け入れる重点医療機関では、介護が必要な高齢の患者を受け入れることができる病床を確保しており、その利用状況についても同様にリアルタイムで把握できるようになっている。

2.コロナ禍における県民生活の支援について
問1 コロナ禍において行ってきた雇用対策と今後の対策を問う
(知事答弁)10月の有効求人倍率が1.00倍と本年1月と比較して0.45ポイント低下、新規求人数が前年同月と比較して約2割減少していること等から、雇用情勢は弱い動きとなっている。こうした認識のもと、企業の雇用維持に向けた取組みの支援、解雇等が生じた場合の再就職支援、その両面から取組みを進めている。雇用維持に向け国の雇用調整助成金を最大限活用できるよう、専門家による訪問支援等により、これまで飲食・サービス業を中心に、延べ202社の企業を支援。働く場を失った方々の当面の生計を支える目的で、市町村と連携して「緊急短期雇用創出事業」を実施し、11月25日時点で、学生372人、留学生117人を含め、4,149人の就職を実現。さらに、人材不足分野への転職等、本格的な再就職に向け、若者・中高年・子育て女性といった年代別・対象別就職支援センターに求人開拓専門員を配置するとともに、求職者向けのセミナー、ウェブを活用した合同会社説明会、県内各地域でのミニ面接会等を実施。引き続き、雇用維持確保に向けた支援と再就職の支援の両面からの取組みに全力を挙げるとともに、今後も雇用情勢を的確にとらえ、福岡労働局等関係機関とも連携しながら、機動的な雇用対策を実施していく。

問2 生活福祉資金貸付の特例措置の内容、実績及び周知について問う
(知事答弁)今年3月から、県社会福祉協議会で、緊急かつ一時的な生計維持のための「緊急小口資金」と、生活の立て直しのための「総合支援資金」に特例貸付を実施。緊急小口資金は、対象者を新型コロナウイルス感染症の影響を受けた世帯まで拡大し、上限額を10万円から20万円に拡大。総合支援資金は、最長6か月の貸付が可能となり、対象者を緊急小口資金と同様に拡大したほか、保証人がいない場合の年1.5%の貸付利子を、無利子としている。なお、いずれも償還時において、所得の減少が続く住民税非課税世帯の償還を免除することができる予定とされており、詳細は、現在国で検討中。特例貸付の11月末までの実績は、緊急小口資金5万8,549件、98億5,100万円余、総合支援資金3万6,687件、258億4,100万円余。生活福祉資金の周知は、報道機関への資料提供、「福岡県だより」や新聞広告、県及び県社会福祉協議会のホームページへの掲載のほか、SNSの活用、労働者支援事務所、ハローワークなどの相談窓口でのチラシの配布など、様々な媒体を活用している。

問3 生活福祉資金の特例措置の延長要請について問う
(知事答弁)今年7月以降は徐々に減少しているが、依然として相当の申請が続いている状況。11月23日に、全国知事会で協議を行い、今年12月末までとされている受付期間の延長や、後年度の地方負担も含めた確実な財政措置を行うよう、国に要請を行っている。先週の菅総理大臣の記者会見において、特例貸付の受付期間を延長する方針が表明されたが、その期間は、国において、感染拡大の状況や経済情勢を見ながら適切に決められると考えている。その後、更に必要が生じた場合には、更なる延長の要請も検討していく。

問4 生活福祉資金が借入困難な方の生活支援を問う
(知事答弁)総合支援資金を3か月借り入れた世帯は、生活にお困りの世帯の相談窓口である自立相談支援機関から支援を要件に、更に3か月の借入ができることとなっている。自立相談支援機関では、話をよくお聞きした上で、住居確保給付金の支給、就労支援や家計改善に向けた支援のほか、活用できる制度につなぐ等の支援を行っている。それでも、借入が困難だと判断される場合、生活保護の申請を促すこととしている。こうした取組みにより、生活にお困りの方々に向けた支援に全力をあげてまいる。

3.本県の各種計画について
問 コロナ禍で影響を受けている県計画の見直し、凍結をすべきではないか、問う
(知事答弁)総合計画のほか、県行政の各分野における政策及び施策の基本的な方向を定める計画は、現在37本。新型コロナウイルス感染症により、「人口ビジョン・地方創生総合戦略」では、「外国人入国者数」や「延べ宿泊者数」、「交通ビジョン」では、「鉄道利用者数」や「乗合バス利用者数」などの数値目標の達成に影響が出るなど、約7割にあたる計画に影響が生じている。今後、新型コロナウイルス感染症の収束に向けた状況を見ながら、計画ごとに検証を行い、必要に応じ、適宜見直しを行ってまいる。

一、子育てに困難を抱える家庭への支援、とりわけ「支援対象児童見守り強化事業」(こども宅食)
問 支援対象児童等見守り強化事業(こども宅食)への認識と推進のための市町村支援を問う
(知事答弁)現在、市町村が設置する「要保護児童対策地域協議会」で把握している、支援が必要な子どもに対しては、学校、保育所、市町村、児童相談所等の関係機関が、電話や家庭訪問等により、定期的に状況を確認。これに加え、5月から始められた国の「支援対象児童等見守り強化事業」は、市町村から委託を受けた民間団体等が、食事宅配等を通じ、支援が必要な子どもの状況を把握するもので、コロナ禍において、児童虐待の早期発見に向け、見守りを強化し、支援につなげる意義のある取組みと考える。県では、市町村に対し、事業内容や活用事例を通知しその周知を図ってきたが、今後は、要保護児童対策地域協議会等の場を活用し、事業の意義、内容、実施方法、先駆的な市町村の取組み事例を紹介するなど、事業実施を働きかけていく。

一、コロナ禍における県産品の振興について
問1 福岡県ウェブ物産展の意義と販売実績について問う
(知事答弁)観光客の減少や百貨店での催事の中止、飲食店の休業などで、対面販売の機会や高級食材需要が減少。売上の機会を失った事業者の販路確保を支援するため、県産の加工食品や工芸品、農林水産物などを割引価格で販売する福岡県ウェブ物産展を今年の5月2日から開始。11月末現在の実績は、販売件数が約56万件、売上額は約20億円で、目標の16億円を既に上回る。場所や時間に制限されないネット販売の特長を活かし、広く日本全国からの購入につながっており、県産品の販路の確保、売上げの拡大に貢献していると考えている。

問2 福岡県ウェブ物産展における工芸品の売上状況と販路拡大への効果を問う
(知事答弁)国指定の工芸品を62商品、県知事指定の工芸品を34商品、合わせて96商品を掲載。販売件数は92件、売上額は約82万円となっている。少ない状況であるが、これまでネット販売に取り組んでいなかった工芸品事業者が新たな販路を知る契機となったと認識している。今後は、掲載商品数の増加を図るとともに、ウェブデザイナーにより、工芸品の歴史や製造工程、生産者の写真など、魅力が伝わる商品ページの作成を行い売上拡大に努める。

問3 県産品振興、販路拡大支援策として福岡県ウェブ物産展を継続すべきだが、今後の取組を問う
(知事答弁)今回のウェブ物産展は、県産品の知名度の向上や販路の確保、売上げの拡大に貢献していると認識。ネット販売の取引額は、新しい生活様式が定着する中、一層の増加が見込まれるところ。ウェブ物産展の継続については、今後の観光客の動向や百貨店での催事の開催見込み、飲食店での高級食材の需要の状況などを勘案するとともに、本県の財政状況を踏まえ、検討していく。

一、再生可能エネルギー先進県の取組について
問1 県有施設における再生可能エネルギー発電設備の導入状況を問う
(知事答弁)昨年度末現在、太陽光発電は県立学校や警察署などに60か所、中小水力発電は県営ダムに5か所、風力発電は県立高校に1か所の合計66か所に、再生可能エネルギーの発電設備を導入しており、設備容量は約1.6万kWとなっている。

問2 教育庁、警察を含め、再エネの利用などを前提とした入札について、現状と今後の取組を問う
(知事答弁)平成23年度に「福岡県電力の調達に係る環境配慮方針」を定め、まず本庁舎において「再生可能エネルギーの導入状況」のほか、「1kWh当たりの二酸化炭素排出係数」、「未利用エネルギーの活用状況」の評価い、評価点の基準を満たした事業者の一般競争入札への参加を認めている。また、今年6月から対象に総合庁舎や知事部局の単独庁舎を加えた。今後、教育委員会や公安委員会の所管分についても、対象に加える方向で検討していく。

問3 県有施設における使用電力の再エネ100%化を目指すこと、「再エネ100宣言 REAction」アンバサダーに参画し、再生可能エネルギーの導入促進を応援すべきではないか、見解を問う
(知事答弁)自らの施設を100%再生可能エネルギーで賄うことや、RE Actionへの参画を企業等に呼び掛ける取組みは、再生可能エネルギーの需要を喚起することで、その普及を図ろうとするものである。県では、これまで再生可能エネルギーの普及促進のため、供給側に着目し、日照時間、風速など適地に関する情報を提供する「再生可能エネルギー導入支援システム」の運用や、市町村及び民間事業者への導入支援などに取り組んできた。その結果、昨年度末時点の導入容量は、249万kWとなり、平成22年度末の30万kWに比べ8倍強にまで拡大。九州電力は、昨年6月に再生可能エネルギー開発量を、2018年の200万kWから、2030年に500万kWへの拡大を目指すことを発表。県としては、洋上風力発電の導入を図るなど、引き続き供給面の強化に取り組んでいく。県有施設の再生可能エネルギー100%化については、供給の安定性、調達先が限定されることや調達コストなどの課題が考えられる。アンバサダーへの参画も含め、再生可能エネルギーの導入状況も踏まえながら、今後検討してまいる。

一、農業振興、とりわけスマート農業について
問1 スマート農業の意義をどう認識しているか、県農業政策にどう位置付けているか、実証の状況を問う
(知事答弁)農業者の減少や高齢化が進む中、農業振興を図るためには、作業を効率化し、収量・品質を向上させることが重要であり、スマート農業は、これらに大きく寄与すると考える。県では、農林水産振興基本計画に、ICTやロボットといった先端技術の導入を、生産力強化のための施策として位置づけている。昨年度から、スマート農業機械の導入を進めるとともに、地域の栽培条件に応じて、その機能が最大限に発揮されるよう実証を行っているところ。具体的に、①水田農業では、ロボットトラクターやドローンによる省力化、②ミズナやコマツナ等の大規模施設園芸では、AIやIoT活用による栽培から労務・経営管理までの効率化、③イチゴやナスでは、ICT機器で収集したハウス内の環境データの活用による収量向上など、県下37か所で実証に取り組んでいる。

問2 今後、農家のスマート農業機械の導入促進するための支援を問う
(知事答弁)昨年度から、スマート農業機械の導入経費を助成。園芸農業においては44の経営体がハウス内の環境をタブレット端末により遠隔で管理する装置や自動かん水施設を導入。水田農業においても28の経営体がGPSを搭載したロボットトラクターや収量がリアルタイムで測定できるコンバインなどを導入。今後とも、スマート農業機械の導入支援とともに、実証により得られた成果をとりまとめ、普及指導センターを通じ、栽培指導や個々の経営実態に応じた機種の選定などの指導を行いスマート農業の普及拡大を図る。

一、災害時における住宅再建の支援について
問1 大牟田市における住宅再建に関する意向調査の結果を問う
(知事答弁)9月の時点で罹災証明書により全壊、大規模半壊及び半壊の認定を受けた1,211世帯を対象に、市が行った意向調査では、回答のあった498世帯のうち、「解体する」が106世帯で21.3%、「修理する」が159世帯、「解体しない」が114世帯で、合わせて273世帯、54.8%が被災した住家に住み続けると回答。検討中又は意向を明らかにしていない世帯が119世帯、23.9%。市では、本年11月に設置した地域支え合いセンターを通じ、全ての被災世帯を訪問し、再建の意向の把握を進めているところである。

問2 住宅再建を希望しない被災者への支援を問う
(知事答弁)大牟田市では、被災世帯の生活再建をきめ細かく支援するため、地域支え合いセンターにおいて、全世帯への訪問活動や高齢者世帯等の見守り活動を通じた相談対応を行っている。このセンターが中心となり、被災者が抱えている具体的な課題にできる限り早期に対応し、避難生活の長期化を防ぐことが重要。このため、県としては、同センターが把握した被災者の意向を踏まえ、大牟田市による医療、福祉サービスの利用調整等の支援活動に対する助言を行うとともに、市と協力して公営住宅や民間賃貸住宅への入居あっせんを行っていく。

問3 被災住宅の修理申込み、応急修理の早期完了への県の支援を問う
(知事答弁)11月30日現在、応急修理の申込み可能物件は759件、修理申込件数が417件で、修理完了件数は333件となっている。国の制度の拡充が見込まれ、応急修理制度や公費解体制度の活用、公営住宅等への転居など、再建方法を決めるのに時間を要している方が多い状況。県では、応急修理の期限について国と協議し、延長の承認を得ているところ。特に被害の大きかった大牟田市では、公費解体の申請期限を来年2月26日までとし、検討に必要な期間を確保している。県は、応急修理制度を円滑に利用いただくため、被災市による説明パンフレットの作成支援をするとともに、県内の建設業3団体で構成される「福岡県建築物災害対策協議会」との協定に基づき、建設業者の名簿を提供した。また、大牟田市及び久留米市には、家屋被害認定調査及び罹災証明書の発行を支援するため、県職員を派遣するとともに、大牟田市に対しては、応急修理業務を支援するため、建築の技術職員を派遣したところ。今後とも、修理申込みが済んでいない世帯が多い大牟田市には、市の地域支え合いセンターが行う資金面や福祉サービス等に関する相談支援活動への助言を行い、被災世帯が抱えておられる課題の解決に繋げてまいる。

問4 応急修理をしている身近な建設業者と県の連携・協定締結について問う。
(知事答弁)「福岡県建築物災害対策協議会」との協定に基づき、災害発生時には応急修理への協力要請を行い、市町村による応急修理の迅速な実施を支援している。大牟田市や久留米市から、地元の大工や小規模な工務店へ工事を依頼している被災者が多いことから、さらに応急修理を円滑に進めるため、地域の身近な建設事業者で構成される団体との協定締結に向けた協議を行っていく。

問5 被災者生活再建支援法の改正を受け、今後の手続き、改正法の周知を問う
(知事答弁)法改正の内容は、被災者生活再建支援金の対象に大規模半壊に至らないものの相当規模の補修を要する中規模半壊を追加し、再建方法に応じて建設・購入の場合100万円、補修の場合50万円、賃借の場合25万円を支給するもの。改正後の規定は、令和2年7月豪雨で被災した世帯に遡及して適用される。中規模半壊に該当する世帯に対しては、大牟田市から、法改正の内容、申請手続等必要な事項を個別に通知することとしており、被災者は追加の手続は必要ない。県は、法改正にかかる国からの通知を受けた後、県のホームページに掲載するとともに、大牟田市に対し、該当する世帯への説明を丁寧に行うなど、周知を徹底するよう助言する。

一、教職員の働き方改革及び運動部活動について
問1 県立学校における超過勤務の現状と今後の取組みに問う
(教育長答弁)昨年1年間の教職員の超過勤務は、月平均39.3時間、80時間を超える者は10%、また、教諭のみでは、月41.8時間、80時間を超える者は11.5%である。超過勤務が最も多い5月では、160時間を超えた者は55名、そのうち200時間を超えた者は3名。今年度の学校再開後の状況を見ると、月平均と80時間超過の双方において減少傾向は見られるものの、教職員の健康保持の観点から、さらなる縮減を図る必要があると考えている。このため、来年度から本格稼働する「統合型校務支援システム」の運用により実効性のある取組みを進めていく。併せて、コロナ禍により縮小された会議や学校行事等について必要性を精査し、今後の業務改善につなげるなど、職員一人一人の意識改革を図っていく。

問2 市町村教育委員会における勤務時間管理の現状と認識を問う。
(教育長答弁)本年7月の時点で、小中学校教職員の勤務時間が把握できているのは53市町村で、そのうち、ICカード等を導入しているのは26市町村。勤務時間を適正に把握し、学校や個々の教員にデータを明示することは、超過勤務の改善を進めるために必要不可欠な取組みである。このため、未実施の市町村への指導とともに、実施済の市町村に対しても、自己申告によらず、より正確で簡便な仕組みとなるよう、働きかけを行っていく。

問3 「福岡県運動部活動の在り方に関する指針」に関する私立高校の休養日設定状況等の調査結果と認識を問う
(知事答弁)昨年7月、県内私立学校60校全てに調査をしたところ、①休養日は、指針で基準とする「週2日以上」を確保できている学校が8校、大会前の練習等で確保できない時期があったのが47校、ほとんど確保できていないのが5校あった。②平日の活動時間は、「1日2時間程度」以内の学校が21校、超える時期があったのが34校、ほとんど超えているのが5校あった。生徒の健康や安全を確保するために休養を適切に取る必要があるため、県は、私学団体の会議の場で、適切に取り組むよう働きかけている。その際、大会前の練習等で対応できない場合でも、休養日や活動時間を学期や年間を通じて弾力的に設定できることを説明している。部活動指導員について、任用している学校は25校あり、任用していない学校14校は運動部顧問を複数配置し、交替勤務をとっている。県は、生徒や教職員の数、校務分担の実態等を踏まえた部活動指導員の活用を働きかけているところである。

問4 県立高校運動部の休養日の取得状況、自主練習状況、部活動指導員の配置状況と現状に対する所見を問う
(教育長答弁)昨年度末に実施した令和元年8月から2年2月までの「福岡県運動部活動の在り方に関する指針」の運用調査によると、県立高校全日制課程の全運動部1783部における休養日の取得状況は、月平均11.5日で、指針基準の週平均2日以上の休養日を概ね満たしているものの、基準に満たない運動部も89部あった。なお、休養日が1日もない月があった運動部はなかった。休養日に一日でも自主練習をした運動部は447部であった。昨年度の4月から7月までの調査結果では、休養日の取得状況が月平均9.4日、休養日が1日もない月があった運動部が10部あったことと比較すると、改善されてきたと認識。運動部の部活動指導員は、本年11月現在、県立高校全日制課程の95校中81校において、156名が任用されており、専門的な指導を受ける環境整備と、教員の負担軽減に寄与していると認識。なお、任用が進んでいない学校については、適切な指導していく。

問5 私立学校において自主練習で生徒が休養を取れていないことへの認識を問う
(知事答弁)県の指針では、筋肉の疲労をほぐすストレッチや、保護者会等が実施主体となり生徒が自発的に行ういわゆる自主練習については、運動部活動とは捉えないとしている。その場合、生徒の健康や安全を確保するため、指針に基づき、校長等が事前に自主練習の内容を把握し安全指導を行うよう、私立学校に働きかけている。

問6 県立学校での自主練習の実態への認識を問う
(教育長答弁)指針において高等学校段階における自主練習は、部活動とは捉えられないものとしており、日数の制限は設けていない。現状では、大会前、休養日のほとんどに自主練習をしている例も見受けられる。そのため、生徒の健康・安全の観点から、休養の必要性や、過度な練習によるスポーツ傷害のリスクなどについて、様々な機会を通じて周知していく必要があると認識。

問7 私立学校における県の指針の遵守と継続的な調査について問う
(知事答弁)生涯にわたって豊かなスポーツライフを実現する資質・能力を育む基盤として運動部活動を持続可能とするためには、休養日を設けるなど、生徒の健康や安全を確保することが重要。このため、今後も、休養日や活動時間の設定、部活動指導員の任用等、県の指針で求めている事項の実施状況について調査を行い、取組みが遅れている私立学校には対応を促していく。

問8 県立学校における福岡県運動部活動の在り方に関する指針の遵守と今後の実態調査について問う
(教育長答弁)指針により、運動部活動の運営が改善されてきたが、一部の運動部においては、休養日の設定等について課題が見られる。そのため、今後も校長会や運動部活動指導力向上研修会等において、適切な運営がなされるよう周知するとともに、実態調査を継続し、課題が改善されない学校には個別に指導していく。

一、福岡県立大学の振興及び地域貢献活動への県の支援について
問1 一部38年を経過している福岡県立大学の施設改修の現状及び今後の改修・整備について問う
(知事答弁)大学と協議の上、施設の安全性や学生の修学環境を確保するため、吊り天井の改修や老朽化したエレベーター、空調機の更新工事などに支援を行ってきた。今年度は、電気設備の更新、屋上の防水工事に必要な経費を予算措置しているほか、新型コロナウイルス感染防止のためトイレ改修工事に必要な経費を9月補正予算で措置。県では、中長期視点による更新・集約化・長寿命化等を計画的に行うため、「福岡県公共施設等総合管理計画」を策定している。県立大学の改修・整備については、今年度末までに策定する「個別施設計画」の中で、具体的な実施内容や時期を示してまいる。

問2 福岡県立大学が取り組む地域貢献活動の概要とそれに対する評価、支援を問う
(知事答弁)地域住民に対する子育てや健康などに関する公開講座を実施。学内に「社会貢献・ボランティア支援センター」を設け、障がい児との交流活動、献血推進啓発活動といった学生のボランティア活動を支援している。また、小中学生の補充学習に学生を派遣する「土曜の風」事業や、「不登校・ひきこもりサポートセンター」の運営など、地域課題の解決に資する活動に支援している。さらに、西田川高校が単位制高校に移行することを契機に、今年度新たに、大学の講義を同校の単位として認定することなどを定めた協定を締結し、令和4年度から運用を始める予定。このような取組みは、地域の教育力の向上、人材の育成に資する活動であり、引き続き支援していく。

問3 「不登校・ひきこもりサポートセンター」の成果と今後の展開について問う
(知事答弁)平成19年度に開設し、子どもや保護者、学校などからの電話や来所、巡回による相談事業を行い、昨年度は4,000件を超える相談があった。20年度から、不登校の子どもたちへの学習支援と心理的サポートを行う「キャンパススクール」を開設し、学生の半数以上が子どもサポーターとして活動。スクール利用児童生徒のうち、再び学校に通学できるようになった割合は6割を超える。29年度からは、県教育委員会とともに、市町村教育支援センター、フリースクール等との連携に関する調査・研究、不登校の児童・生徒の支援に携わる職員の研修に取り組んできた。これまでの取組みの成果を生かし、不登校の児童・生徒に対する支援、不登校対策に取り組む人材育成の拠点としての役割を担っていくことができるよう、引き続き支援してまいる。

問4 翌年度から始まる看護師の特定行為研修について、現在の取組状況と今後の支援を問う
(知事答弁)在宅医療のニーズが高まる中、胃ろうカテーテルの交換や、床ずれの処置といった特定行為を行う看護師を養成するため、現在、必要な施設の改修や受講者の募集・選考を行っているところ。県は、施設の改修や備品の整備に係る費用を助成するとともに、医療機関や訪問看護ステーション等に対し、特定行為研修の受講を促進しているところ。今後とも、県立大学において、高度な専門知識と技術を持つ看護師が育成できるよう、引き続き支援に努めてまいる。


民主県政クラブ県議団とは

立憲民主党14名、国民民主党2名、社民党1名、無所属3名で構成する総勢20名が所属する会派です。

県議会の会派の中で最も女性議員が多く、8名の女性議員が活躍しています。

第2会派として、格差をなくし誰もが活躍できる社会・ジェンダー平等社会の実現のため、地域の皆様のお声を最大限県政に反映できるよう一丸となり取り組んでおります。活動の内容をこのホームページで随時ご紹介していきます。

カテゴリー